ジョー一行はバスに乗って目的地ラスベガスに。
バスの中で垣間見える、ジョーブログの裏側。
さいどんが黙々と動画を編集をしている姿が見える。
ジョーには人間臭い魅力があるが、その魅力を引き出しているのがさいどんの手腕なのだろう。
年を取ると、ポピュラーなアーティストや芸能人よりも、その人たちを生かすために裏で色々な仕掛けを考えているプロデューサーやディレクターに興味を持つようになる。
プロデューサーやディレクターの能力で、社会からの認知度や好感度はがらりと変わってしまう。そんな存在に、私たちの意識は操作されていることに気付く人は非常に少ない。
「あの人はいい人。あの人は気にくわない人」など自分で考えているように思うが、実はほとんどすべての印象はディレクターやプロデューサーによって演出されている。
ジョーブログにもある程度演出が盛り込まれているのだろう。それでも、彼ら自身がまず楽しむことを優先しているため、見ている者に自然と愛着が湧く。それは、家族を見守る時に湧く感情に似ている。
話は逸れたが、ラスベガスの煌々ときらめく町中を歩きながらも、最終的には野宿を決めるジョーとさいどん。
若いときに良き友人と旅をしておけばよかったと、少し後悔の念もなくはない。だが、ジョーが歩んでいる道に自分を投影して、若さの大切さを追体験させてもらうのもまた乙なものだ。