Tag: お悩み相談
オーストラリアの医学部に進もうかと考えている日本の女子高生からの悩みに、ごとうひろみちが答えてみた
ぼくのブログには、オーストラリアで医者になりたいというコメントがたくさん寄せられます。そのほとんどは、具体的なプランが無いなど、どうやって返信をしていいのか分からないものが多いです。
そんな中、オーストラリアの医学部に行くことを真剣に考えている日本の女子高生からお便りをいただきました。丁度、深夜勤務明けのお休みの日にお便りをいただいたこともあり、ぼくも真剣にコメントを返してみました。
以下、高校生からの文章を太字にして、パラグラフごとにぼくなりの返事をしています。
こんにちは、初めまして。
⇒初めまして。
今回は大学進学について悩んでいたところ、このサイトと出会い、ぜひ助言をいただきたくこの文面を書いています。拙い文章力で申し訳ありませんが、しばらくお付き合いください。
⇒この時点ですでに文章力の高さを感じます。
私は広島在住の18歳で、将来の夢は小さな頃から医師になること、「人の命を救うこと」でした。昨年高校を卒業し、高校では日本の文部科学省規定の学習ではなくIBディプロマを取得しました。英語でBiologyやChemistryなど、様々な科目を学習してきた私でしたが、自分の英語に日本人の中では話せる方であったとしても、nativeと戦っていけるほどの自信はなかったので、そのまま日本の大学(subject requirementの関係で一校のみ)を受験しました。しかしscoreがrequirementに及ばず不合格に。医師の道を諦めるという選択肢はなかったので、IB生では異例の浪人を決意し、IBの最終試験の再受験のための勉強(自宅にて)とセンター試験のための勉強を一から(予備校にて)並行して行い、無事IB scoreはrequirementを越え、今年はセンター試験の点数も持っていたため、昨年受験した大学を含め三校受験しました。一週間ほど前に開示された結果は全校不合格でした。
⇒IBディプロマというものがあるんですね。知りませんでした。まずは、IBディプロマ修了おめでとうございます。大学受験は残念でしたが、前に進んでいる(行動している)ので全く問題ありません。今は胸が痛いかもしれませんが、数年後にはこの経験があったからこそ「自分」のアイデンティティが確立されたと思えるようになります。
合否発表前より、全て不合格だった場合にはどうするかを考えており、以下の2つが家族の中でも濃厚な線でした:
1. ハンガリー医科大学時事務局を通じてハンガリー国立大学医学部を受験し、進学。卒業後は日本の医師国家試験を受験(卒業と同時に受験資格は得られる)し日本で医師として働く。
⇒ハンガリー医科大学事情は詳しく知らないのですが、確か留学生の留年率が50%だったような気がします。つまり、毎年、半分の同級生が留年するというとても大変な道のりです。このことを考えると、日本で浪人をして日本の医学部に行くほうが時間的・金銭的にベターかも、という可能性も見えてきます。
追記:留年率は66%でした。過去記事を参照。
2. オーストラリアの大学に進学し(昨年の段階で合格はもらっていたため)、学士をとった上で帰国、日本の国立大学医学部へ学士編入し、日本で医師として働く。元来私は日本で医師になることを目標にしていたので、このどちらかを考えていました。しかし、高校の先輩で今オーストラリア・ブリスベンで看護師として働く方と話す機会があり、とても生き生きと自分の夢に向かって走っている彼女の話を聞くと、この先輩のようになりたい、オーストラリアに進学したいという気持ちが強くなりました。
⇒オーストラリアの大学合格おめでとうございます。パチパチ!素晴らしいです。オーストラリアで学士を取った後、日本の医学部に編入する選択肢も現実的です。おそらくですが、オーストラリアで学士を取ると、そのままオーストラリアの医学部(大学院コース)に進みたくなるかもしれません。これも、選択肢の中に入れておいてください。
両親も私が医師になる夢はずっと応援してくれているので、日本での進学の道がほとんど閉ざされてしまった今、オーストラリアへの進学を前向きに考えてくれています。
⇒両親が応援してくれるのは、すごくプラスです。ぼくは、誰からも応援されることなく医学部受験をしたので、両親が応援してくれたら、もっと高い点数を取ることができたかもしれません。
ただ、master courseの学費の高さや、(学費を安くするための)永住権取得の難しさ、そしてオーストラリアで日本人が医師になることの現実性など、本格的に考えれば考えるほど、実際に医師として働けるなど夢のまた夢のように思えてしまっています。
⇒学費の高さは、とても重要なポイントです。最近では、クラウドファンディングなどで学費を捻出する強者もいるようですが、ほとんどの人は高い学費が払うことができずに医学部に行くことを断念します。ぼくもその例にもれず、医学部を3度受験し3回合格したにもかかわらず、永住権が無かったために2回入学を辞退しています。ここをどうクリアするかは、経済事情によりますので、ご両親とよく議論されることをお勧めします。オーストラリアで日本人が医師になることの夢のまた夢と表現されていますが、オーストラリアで働く日本人医師はちらほらいます。例が少ないために、「無理なんだ」と思い込んでいるだけだと思いますよ。前例が無ければ自分が最初の例になればいいだけのことです。
一番の夢が「人の命を救うこと」である以上、医師になれる確率が高い道、という考えで進学先を決めるとすると、上記のようにハンガリー -> 日本、もしくは学士編入が良いのでは、という考えが両親の中では強いようです(医師として働けるようになるまでの年月も踏まえて)。
⇒日本で医師になることを前提にハンガリーへ留学する人が多いことは認知しています。詳しいことは知らないのですが、ハンガリーの医学部には日本の医師国家試験の勉強もしている医学生が周りにいるらしいです。この点において、オーストラリアよりもハンガリーのほうが有利かもしれません。というのも、オーストラリアの医学部には日本人の医学生はゼロですし(いるのかなぁ?)、周りに日本の医師国家試験の勉強する人はいません。アメリカのUSMLEを受験する人は少ないですが存在します。
私の一番の希望は、オーストラリアでbachelorをとり、その後永住権をとった上でmasterに進む、という道ですが、masterへの進学が叶いそうにない(永住権を取れそうにない)場合は、bachelorだけでもオーストラリアで取得し、そこからハンガリー/日本の医学部へ進学/編入したいと考えています。*bachelorに関してはメルボルン大学またはUQのbachelor of scienceに進もうと考えています(合格はもらっています)。
⇒Master(または永住権)を取得する理由が分からなかったのですが、卒業学部次第ではbachelorだけで永住権は取得可能です。確かに、永住権を取り、学費を安くしてオーストラリアの医学部を卒業し、その後に日本で医者になるという選択肢もあります。ただ、オーストラリア政府は多額の資金を医学部に出資して学費を抑えて「オーストラリアの医療に貢献する医者」を育てようとしています。それを考えると、その投資を逆に利用するのは倫理に反するのではないかと個人的には思ってしまいます。UQは全く知識が無いのですが、メルボルン大学は良い所ですよ。実際、キャンパス見に行きました。そして、医学部のクラスにこっそりと潜入しました。メルボルンは町が大きいので刺激も多くいい所だと思います。寒いけど。
現状説明に長くかかってしまいましたが、以下が私がオーストラリア進学について知りたい点、悩んでいる点です。*ひろさんに向けての質問もあります。
1. 現時点でのオーストラリア永住権取得の難しさ
⇒オーストラリアの永住権取得はポイント制です。必要なポイントを逆算して、それをクリアすれば取れるようになっています。大島さんが進みたい道をまず考えて、その道が永住権取得につながるかを「実際に計算」してみてください。
2. 西オーストラリア大学医学部の学費はどのように準備されたか
⇒理研で働いていたときの貯金+オーストラリア政府の補助金です。ぼくはたまたま3年生ときの奨学金をいただき生活費などを浮かすことができました。この浮いたお金を学費に回しました。
3. 日本人がオーストラリアで医師になりたい、と考えるのは夢物語なのか(現実的ではないのか)
⇒夢物語で終わらせるかどうかは、大島さん次第です。ぼくにとっては、現実であり、夢の延長線上です。
4. bachelorを取得する上で、将来医師になるとするならばどのcourseに進むのが良いか(nursingに進もうと考えている方からの質問を拝見しました。私はscienceかbiomedicineの二択だとばかり思っていました。)
⇒ぼくの同級生の多くはScience系の学部卒が多いです。それでも、少数派ながら、音楽部もいますし、経済学部、商学部、法学部、文学部、工学部もいます。オーストラリアの医学部大学院入学は、学士の制限が無いので、大島さんが興味のあることを学ぶことをお勧めします。
これは、ぼくの著書「豪州医学部合格必勝法」でも触れていますが、オーストラリア医学部大学院試験(GAMSAT)は、知識を問う問題ではありません。知識があれば試験を解くスピードが少し高くなるかもしれませんが、GAMSATは「思考能力」を見る試験です。
ですので、学部では好きな学問を修めながら、思考力を高める訓練を重ねれば、全く問題ないと思います。興味が無いことを思考するのって精神的に大変ですからね。医学部に入ると、とんでもない範囲と量を勉強します。科学系学士を持っていたとしても、自分の科学系学士時代の知識が有利になるのはおそらく1~5%ぐらいです。
5. メルボルン大学・UQで悩んでいるが、どちらが良いか
⇒うちの大学(UWA)に来て、と言いたいところですが、大島さんの合格が決まっているようなので、この二つから選ぶことにします。うーん。メルボルン大学かな?Dream bigという大学のモットーも個人的には好きだし。寒いのが苦手でしたら、UQかな?
長文、乱文申し訳ありません。
⇒ぼくより文章が上手でした。
【豪州医学部受験お悩み相談】海外で医者になりたい高校生1年生
以下、読者さんからの了解のもと、質問とその答えを記事にしています。
<読者さんからのお便り>
ごとうひろみち
「こんにちは。ひろです。」
Aさん
「初めまして 高校一年のAと申します。
私はオーストラリアで医師になりたいと考えています。一番はオーストラリアの医学部に進学することですが、オーストラリアの医学部に高校卒業後に入るのは費用の面や学力的な面で現実的ではないと思っています。
なので、自分自身で出来る限り調べて2つのルートを考え出したのでどちらがオーストラリアで医師になるために最適なルートかアドバイスを頂ければと思いメールをさせて頂きました。
1つ目はハンガリーなどの東欧の医学部に進学し卒業後オーストラリアに臨床留学をするかスポンサーを探すということです。ですが、経験がないためビザなどの面でうまくいくかが疑問な点です。
2つ目はオーストラリアの大学の看護学科に進学し卒業後数年働き永住権を得て医学部に進学するという点です。
よろしくお願い致します。」
ごとうひろみち
「ご質問ありがとうございます。高校1年生の時点ですでに医者になろうと思っているんですね。すごいです。感心してしまいます。与えられた情報が少ないので適切な答えができるかわかりませんが、「Aさんが日本で生活している日本人の高校生」という仮定をもとに、ぼくなりの答えを書いていきます。Aさんの人生のに一助になれば幸いです。」
ごとうひろみちの答え
オーストラリアの医学部に通う留学生は、毎年300~400万円の授業料に加え、100~200万円ぐらいの生活費を支払います。つまり、安くても400万円、高ければ600万円という大金を毎年払わなければなりません。もし、高校卒業すぐに医学部へ入学するのであれば、6年間大学に通うことになり、合計で2400万~3600万円の経費が掛かります。ご両親が経済的に安定し裕福であれば問題はないのかもしれませんが、そのような幸運に恵まれている子供の数は多くありません。(アメリカであれば、医学部無料というところもありますが。)
志の高いAさんは、この点をすでに自分で調べて、自分にほかのルートが無いものかと模索をされているのだと想像します。そして、(1)東欧の医学部に進む選択肢、そして(2)オーストラリアへ永住した後に医学部に進む選択肢、にたどり着いたのだと思います。
東欧の医学部に進む
まずは、ぼくの結論から始めます。ぼくはこの選択肢をお勧めしません(注意:否定ではありませんよ)。
その理由は、3つあります。
1つ目は、医学部で学ぶ内容は、国によって大きく異なるという事実。
簡単な例を出すと、アメリカの医学部に行けば、Lyme diseaseのことをしっかりと勉強すると思いますが、オーストラリアの医学部ではあまり時間を割きません。同じように、オーストラリアの医学部では Rheumatic heart diseaseの勉強をしっかりしますが、アメリカの医学部ではあまり時間を割かないと思います。
なんでこんなことが起きるのかというと、国や環境によって病気の疾患率が変わってくるからです。アメリカではLyme diseaseは比較的よく見られる病気ですが、オーストラリアではあまり出会う症例ではありません。また、アメリカではあまり目にしないRheumatic heart diseaseですが、オーストラリアでは比較的出くわす病気です。
オーストラリアとアメリカを例に出しましたが、東欧の医学部でも東欧でよく目にする病気を重点的に勉強するはずです。そのため、オーストラリアで医者になることを考えているのであれば、オーストラリアの医学部で学ぶことが時間的なロスを少なくしてくれるような気がします(オーストラリアは移民が多い国なので広い視野を持ったほうがいいと考えることもできますが)
2つ目は、医療行為の内容は、国によって大きく異なるという事実という事実。
医療は様々な要因が絡み合った事業です。病院やクリニックの医療ガイドラインといった小さな単位から、国が定める医療に関する法律まで、様々なレベルで医療行為の制限が課されています。また、医療に対する患者さんたちの考え方や知識なども、医療行為の在り方に大きな影響を与えます。
例えば、パースには複数の病院がありますが、同じ病気なのにどう治療するかのガイドラインが微妙に違うことがあります。これが、他州の病院になると、さらに変わってきます。そして、国レベルになると、もっと大きな違いが出てくることが容易に想像できると思います。つまり、東欧で医学を修めて、意気揚々とオーストラリアで医者になろうとしても、東欧で学んだ医療知識がオーストラリアでは使えないケースがあるわけです。
ただ、オーストラリアの医療システムを改善するには、他国の医療従事者の知識と経験が不可欠というのも事実ではあります。Aさんがこのようなビジョンを持っているのであれば、他国で医学を修めて、その知識をオーストラリアの医療システムの改善のために尽力してもらうことは、大変喜ばしいことではあります。
3つ目は、医学部はその国や地域に貢献する医者を育てたい、という事実。
これは、投資家のマインドを持っていないと理解できない観点です。ヨーロッパの医学部が比較的安いのは、国が多額の補助金を投資し、優秀な医者を育てて、将来的にその国の医療に貢献してもらいたいと願っているからです。それゆえ、多額なお金を投資した医学生がほかの国に流出することは、その国にとって大きな損失を意味します。
わたしの国の医療に貢献してくださいね、という政府の願いを理解し多額の投資を受け入れる。でも、医学部の教育が終わったら即さようなら~では、倫理的な配慮にかけるのではないかと考えてしまいます。法律違反でなければ何をやってもいいという心貧しい人がいますが、Aさんには広い視野を持った医者になってほしいと願っています。
オーストラリアで医者になるなら東欧の医学部はお勧めしないと言いましたが、それでも世界中からたくさんの人が医学を学びに来る環境はとても刺激的なものだと思います。
ハンガリー医学部、留年せずに卒業できる学生の割合は33%(つまり66%の学生は留年する)!
https://www.youtube.com/watch?v=1VgmS4KQUIo
ハンガリーで医学を学ぶ人たち
https://www.youtube.com/watch?v=XlH1A_JdxvM
オーストラリアの永住権を取ってから医学部に進む
ぼくは、こちらの選択肢をお勧めします。
オーストラリアの医療システムを理解している看護師さんは、オーストラリアでとても優秀なお医者さんになれるような気がします。(データはありませんが、優秀なお医者の中に過去に看護師をしていたという方が多いと思います)
ただ、現実的な問題も存在します。留学生が支払わなければならない看護科の授業料も高いです。年間250万~300万円の授業料がかかります(情報元>>オーストラリア留学センター)。医学部(年間300~400万円)に比べれば幾分安いのかもしれませんが、それでも多額な教育費です。
看護科を卒業しオーストラリアの永住権を取ったとしても、その後、現地の医学部に通うには、約100万円の学費と100万~200万円の生活費が毎年かかります。オーストラリア政府から経済的な援助を受けられることも確かですが、ある程度の経済的な余裕が無ければ、大変な道のりになると思います。
ぼくの場合は、日本で仕事をしながら、永住権を取得し、豪州医学部に合格しました。リーマンショックなどの影響で、永住権取得までに医学部に3回合格するという無駄な時間を使ってしまいましたが、医学部に必要なお金を貯めることが出来たので、それはそれで良しとしています。
ごとうひろみち著『豪州医学部受験必勝法』
https://www.amazon.co.jp/gp/product/B01MTC3YKZ/ref=as_li_tl?ie=UTF8&camp=247&creative=1211&creativeASIN=B01MTC3YKZ&linkCode=as2&tag=hiromyhero-22&linkId=ea9c0de3da2bfb477ba7323f6953cb25
ひろの最後の一言
今回の悩み相談は、あなたのお役に立てましたでしょうか?もしそうであれば、他の悩める受験生たちのためにもこのブログの存在を教えてあげてください。
もしオーストラリアの医学部受験を考えるのであれば、ぼくが展開している「日本人の英語をネイティブにする」コミュニティ iTELLian Academy で過去の質問を紹介していますので、参考にしてみてください。無料登録すれば質問もできますよ。
それでは、オーストラリアで医者になったAさんに出会える日を心待ちにしています。
【豪州医学部受験お悩み相談】豪州の医学部に行きたいです。語学学校で英語力をつけてから医学部受験すればいいですか?
<読者さんからのお便り>
ごとうひろみち
こんにちは。ひろです。
ブログ読者さん
はじめまして。29歳社会人です。
3月で仕事を退職し4月から一年以内にオーストラリアで留学を考えています。昔から、語学と医学部に興味を持ちオーストラリアの医学部に進学したいと思っています。やはりまずは、語学力上達させるために語学学校へ行きその後医学部入試を受験すればいいのですか?
ごとうひろみち
ご質問ありがとうございます。医学部入学の一次試験GAMSATのサンプル問題が売られています。そちらを実際に受けてみて、ご自分の英語力が通用するのかを確かめてください。
https://gamsat.acer.org/prepare
ぼくの私見では、語学学校に通っても、「英語ができる」ようになるだけで、「英語でできる」ようにはなりません。語学学校に通って英語を身に付けたとしても、「医学部に合格できる」かどうかはほとんど関係がありません。日本語学校に通っている外国人の方が、高いレベルの日本語を習得したとしても、日本の医学部にいけるかどうかと関係がないのと同じ論理です。ブログにて、豪州医学部受験必勝法を無料プレゼントしておりますので、こちらを参考にしていただけると幸いです。https://itell-tao.com/gotohiromichi/my-books-your-dream 幸運を祈ります。
追伸:追加の質問等がありましたら、日本人の英語を変えるオンラインコミュニティ iTELLian Academyのフォーラムに投稿ください。過去にいただいたオーストラリア医学部に関する質問も載っていますので、参考にしてください。https://itell-tao.com/forums/topic/オーストラリア-uwa-医学部
英語でお悩みの方に
ぼくは、英語コンサル生そしてブログの読者から、たくさんの悩み相談をいただきます。オーストラリアで温かい医者になるという夢を追いかけているぼくにはすべての相談に懇切丁寧に対応する時間が足りないのが現状です(相談はすべて読んでいます)。ただ、悩み相談をしているなかで、英語を勉強している人には共通する悩みが存在することがわかるようになりました。
そこで、英語で夢を叶えたいと思っている人たちに共通する悩みを解決するために、ノーリスク・ハイリターンの支援キャンペーンを開始しました。キャンペーンに参加するだけで、『人生が変わる最強英語勉強法』とアマゾン書籍『高校中退から豪州医学部へ』を無料でゲットすることができます。このふたつをゲットするだけで、英語学習におけるお悩みが網羅的に解決できるようになっています。
英語の才能のカケラすら無く、高校英語がちんぷんかんぷん全く理解できなかったぼくが、終わっていた人生を変えるために辿り着いた『人生が変わる最強英語勉強法』。この勉強法のおかげで、高校中退者のぼくは海外の医学部にトップ5%の成績で合格し、海外で温かい医者になるという夢を追いかけられるようになりました。
英語で夢を叶えたいという人は、「~するだけでぺらぺら」「1日〇〇分で英語をマスター」という甘い宣伝文句につられて(この宣伝文句が正しいのなら、日本人のほとんどの人がペラペラ&英語マスターじゃないとつじつまが合わない)効果の薄~いサービスに高いお金を払うのではなくて、まずはリスク・ゼロ(つまり無料)の『ごとうひろみちの最強英語勉強法』で人生を変えるスキルを学んでいきましょう。
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『ごとうひろみちの最強英語勉強法』をスキルとするならば、アマゾン書籍『高校中退から豪州医学部へ』はハートの部分になります。スキルだけだと周りから敬遠される薄っぺらい人間になりますが、スキルにハートが付いていれば、自然と周りから尊敬され応援される存在になっていることを実感することできます。英語で夢を叶える時に応援してくれる人が周りにいるだけで、その夢が実現する可能性は飛躍的にアップします。あなたが英語で夢を叶えたときに、周りの人とその喜びをキャッキャッと分かち合えるような人に成長していくことを心より願っています。
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【英語お悩み相談】文法を気にしすぎて英語が喋れない悩みを解消するマインド
<あるコンサル風景より>
ごとうひろみち
「コンサル生さん、英語のどんなことでお悩みですか?」
英語コンサル生
「ひろさん、自分の英文法が気になって、英語が喋れません。助けてください!」
英文法を気にしすぎて英語を喋れない悩み
ぼくは英語の悩み相談を受けることが多いのですが、「英文法を気にするあまり英語が喋れない」という悩みを持つ方がいらっしゃいます。この悩みは、英語初級者から中級者(TOEIC950点ぐらい)まで、多くの方を悩ませる問題のようです。
ぼくの英語コンサル生の中には、「We areがWe isになったり、SheのつもりでHeと言ったする」と悩んでいる大学生や、「Fishは複数形でもFishだと分かっているけど、Squid(イカ)やSnapper(鯛)の複数も同じ形なのか分からない」と混乱している、観光地の市場で売り子をしている女性もいました。ブログのお悩み相談でも、文法にはまり過ぎて「完璧主義者」になっている自分に困っている方からもお便りもいただきます。
教科書通りの英文法を使わないネイティブもいる中で、教科書通りの英語にこだわる日本人はかなり多い、というのがぼくの印象です。外国語に対するリスペクトが感じられて良い事ではありますが、文法に固執するあまり英語で喋れなくなるのは、コミュニケーションが成立しないので本末転倒かもしれませんね。包丁をいつまでもシュッシュッと研いでいるので、まったく料理できないみたいな。
ぼくは「英文法」を大切にするほうの日本人ですが、英文法を絶対視することはありません。というのも、ぼくが英語を勉強し続けている20年間の間に、「文法的に間違いと言われていたものが一般的に受け入れられた例」をいくつか知っているからです。
例えば、ぼくが英語を勉強し始めた頃は、differentに続くものはfromでした。An apple is different from an orangeみたいに。それでも、アメリカ人の方の中には、リンゴとオレンジを比較しているのでthanを使う人も少なからずいました。An apple is different than an orangeみたいに。勉強し始めた当時は、ブロークン英語だから絶対に使わないように、と英語学校の先生に言われたことを憶えています。それでも、20年経った今では、アメリカの学会の発表で、different thanという表現が、知識人によって当たり前のように使われています。意味論的には、比較をしているのでまあthanでもいいかという感じで受け入れられて一般化したのかもしれません。
Different from/thanの例で分かるように、英語もダイナミックな言語で、社会の構造に影響を受けながら英文法が刻々と変化しています。この変化を敏感にとらえるためにも、英文法の基礎は学んでいた方がいいと思いますが、絶対視する必要はないと思います。
ぼくがお勧めする英文法への態度は、間違えを繰り返しながら改善を図ろう、です。つまり、間違えることを前提に置くのです。ぼくらは英語のネイティブではありません。ネイティブの赤ちゃんですら間違いを繰り返しながら「正しい英文法」を身に付けて行きます。言語の天才である赤ちゃんですら間違えを繰り返しながら文法を身に付けるんですよ!!言語の凡才であるぼくらがそれ以上の間違えを繰り返しても、だれも何も言いませんよ。
「間違える」には、まず書籍やアプリで学んだ英文法が、あなたの口から発せられなければいけません。つまり、まずはインプットがあって、そのあとアウトプットが無いといけないということです。そうしなければ、口から出た表現と学んだ表現を比較して、正しいのか・間違っているのかの判断をすることができません。
間違えるためにまずインプット。そして、アウトプットした表現を再度確認して修正する。この過程は地味で大変なものですが、綺麗な英語をしゃべる人はこの地味な努力を人知れず重ねてきています。ひとりでもできる「猿まね(シャドーイング)」で軌道修正を図っている人がほとんどだと思います。(猿まね(シャドーイング)についてはこちらの記事で触れています)
間違いを繰り返しながらスキルを高めることの大事さを理解してもらうには、イチローが4000本安打を打った時の言葉が一番良いかもしれません。
誇れることがあるとすると、4000のヒットを打つには、僕の数字で言うと、8000回以上は悔しい思いをしてきているんですよね。それと常に、自分なりに向き合ってきたことの事実はあるので、誇れるとしたらそこじゃないかと思いますね(日本経済新聞より)
出典:Wikipedia
間違いを繰り返し軌道修正していけば、必ず大きな成果につながるということをイチローは実証してくれました。間違いだけでは、プロの世界で生き残ることはできません。しかし、大切なことは、間違いをしたら軌道修正する、「間違いが前提としてそこにあるマインド」を身に付けることだと思います。
孔子も、『過而不改、是謂過矣(過ちて改めざる、是を過ちと謂(い)う)』と述べています。英語表現の "To err is human, to forgive divine."も(⇐意味は自分で調べてみましょう。とてもいい言葉です)、完璧主義の罠から抜け出すために憶えておくといいかもしれません。
最後に、英文法を気にしすぎて英語が喋れないと相談してくれた人に、「ぼく(ごとうひろみち)は20年以上英語を勉強していますが、いまだに英文法を気にしなが喋っています。でも、間違えを恐れて発言しないよりは、間違っていたとしても発言をする選択をしています。大事なことは、自分の間違いを認め、それを次のために修正することだと思います。お互い大変ですが、楽しみながら少しずつ成長して、英語で夢を叶えていきましょう」とお伝えしています。
まとめ
【悩み】文法を気にしすぎて英語が喋れない
【答え】英文法は大事だが、絶対視する必要はない
【対処法】間違え続けることを恐れずに。間違いを修正し続けること。
英語でお悩みの方に
ぼくは、英語コンサル生そしてブログの読者から、たくさんの悩み相談をいただきます。オーストラリアで温かい医者になるという夢を追いかけているぼくにはすべての相談に懇切丁寧に対応する時間が足りないのが現状です(相談はすべて読んでいます)。ただ、悩み相談をしているなかで、英語を勉強している人には共通する悩みが存在することがわかるようになりました。
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【英語お悩み相談】発音を気にしすぎて英語が喋れない悩みを解決する2つの方法
<あるコンサル風景より>
ごとうひろみち
「コンサル生さん、英語のどんなことでお悩みですか?」
コンサル生
「ひろさん、自分の英語の発音が気になって、英語が喋れません。助けてください!」
発音を気にしすぎて英語を喋れない悩み
ぼくは英語の悩み相談を受けることが多いのですが、「発音を気にするあまり英語が喋れない」という悩みを持つ方が多くいらっしゃいます。この悩みは、英語初級者から上級者まで、たくさんの方を悩ませる問題です。
ぼくの英語コンサル生の中には、「海外からの講師がクラスにいると、自分の発音が変じゃないかと緊張しすぎて英語が出なくなるんです」と悩んでいる高校生や、「海外の学会で口頭発表するとき、100人近くの外国人が目の前にいるんですが、自分の発表内容の良し悪し以前に、自分の発音が悪くて通じないんじゃないかと思って萎縮してしまうんです」と悩んでいる某研究所の研究員さんもいました。その他、「海外のチョコレートを日本に輸入するために、現地の方と英語で交渉しなければいけないんですが、日本語なまりの発音のせいで印象が悪くなってしまうんじゃないかと心配です」と教えてくれた食品業界のキャリアウーマンもいらっしゃいます。
まず、「発音を気にしすぎて英語が喋れない」という悩みを持っている人に知っておいてもらいたいことがあります。それは、発音より何を言っているかが大事、ということです。発音より内容が大事だということを分かってもらうために、英語ではなく日本語を例に使って説明したいと思います。
あなたはこれまで、日本語を喋る海外の方に出会ったことがあるでしょう。そして、その人に「日本語がお上手ですね」と言ったことがあるのではないでしょうか?賛辞の言葉をあなたが口にしたのは、その人の 「日本語の発音が上手だったから」でしょうか?それともその人が喋る「日本語の意味があなたに伝わったから」でしょうか?ほとんどの場合、後者の方だと思います。
たとえ、外国なまりの強い日本語であったとしても、それが理解できるものであれば、それは「上手な日本語」と評価されるのです。それに対して、東京なまり(標準とも言う)の日本語をしゃべっていても意味が通じなければ、あなたはその人に「日本語が上手ですね」とは言わないのではないでしょうか?(言っても通じない、と思ってしまいますよね?)
ぼくに「発音より何を言っているかが大事」と言うことに気づかせてくれたのが、拙著『サイエンティストの仕事』で触れている、ゴリゴリの日本語なまりで英語を喋る利根川さんです。この方は、世界中にその名が知れ渡る成功者です。利根川さんの業績は輝かしく世界中から引く手あまたで、現在はアメリカのトップ大学で教授をされています。利根川さんのもとで働くために世界中から人が集まり、そして利根川さんから発想とアイデアをもらって、その人たちがさらに成功を収めています。
でも、利根川さんの喋っている英語はゴリゴリの日本人なまりです。(利根川さんの正体を知りたい人は、拙著『サイエンティストの仕事』を読んでみてください。いまなら無料キャンペーンでゲットすることもできます。)
利根川さんの例から分かることは、求められている英語のスキルは「発音の良さ」ではなく、「話の内容」ということです。ぼくはこれまで発音は素晴らしいけど、話の内容がつまらない日本人の方にたくさん出会ってきました。発音をたくさん練習したんだろうなぁと感心はしますが、TOEIC連続満点と同じように、「なんでもっと大事なことに時間を使わないんだろうか?」と思ってしまいます。
さて、「発音より何を言っているかが大事」というアドバイスはぜひ覚えてもらいたいものですが、「発音を気にしすぎる」ことを解決するものではありません。そこで、ぼくが発音の悩みを解決する2つの方法をお教えしたいと思います。それは、「猿まね」と「大声」です。
「猿まね」は、シャドーイングともいわれ、ネイティブの発音を何度も真似をすることです。書店で売られている英語書籍にはよくCDが付いています。このCDの真似をしたり、映画のセリフを猿まねすることもお勧めです。最近では、Youtubeなどで手軽にネイティブが喋っている動画を見ることができます。自分が気に入った英語を何度も聞いて、そして自分で発声して発音を磨いて行きましょう。
猿まねをするときも、大事にしてもらいたいことが「話の内容」です。内容のうすい英語を真似することはあまりお勧めしません。できるだけ、自分を成長させてくれるような英語を猿まねしましょう。(ぼくが英語を始めたときは、映画『今を生きる』を何度も猿まねしました。この映画に出てくる表現は、いまでもぼくの生きる糧になっています。)
https://www.youtube.com/watch?v=aS1esgRV4Rc
「猿まね」の次にお勧めするのが、「大声」です。もっと詳しく説明すると、誰もいないところで英語を大声で喋るというものです。これは、発音を気にするがあまり、小声になってしまう人の悩みを解決するものです。
発音を気にする⇒声が小さくなる⇒Pardon?と言われて、自分の発音が悪いんだと思ってしまう⇒発音を気にする・・・という悪循環に陥っている人は多くいます。そこで、まず発音云々よりも、声を出す練習をしましょう。ネイティブですら、大声を出すと発音が変になります。ノンネイティブが大声で英語を話せば、それは変であって当然なのです。ドンドン大声で英語を叫んでみましょう。
大声を出す場所は、カラオケボックスであったり、誰もいない海辺のビーチで行いましょう。ぼくは人が来ない雑木林でひとり、大声で英語を喋っていたら、警察に通報されたことがあります。人がいないところと言っても、周りからあなたが何をやっているのかが見える場所を選んだ方が、警察のお世話にならなくて済むのでお勧めです。
最後に、発音を気にしすぎて英語が喋れないと相談してくれた人に、「ぼく(ごとうひろみち)は20年以上英語を勉強していますが、いまだに自分の発音を気にしています。でも、発音より話の内容の方が大事なので、内容を重視しながら、いまも試行錯誤しながら成長しているんですよ~。お互い大変ですが、楽しみながら少しずつ成長して、英語で夢を叶えていきましょう」とお伝えしています。
まとめ
【悩み】発音を気にしすぎて、英語が喋れない
【答え】発音よりも中身が大事
【対処法】猿まね+大声で悪循環を断つ
英語でお悩みの方に
ぼくは、英語コンサル生そしてブログの読者から、たくさんの悩み相談をいただきます。オーストラリアで温かい医者になるという夢を追いかけているぼくにはすべての相談に懇切丁寧に対応する時間が足りないのが現状です(相談はすべて読んでいます)。ただ、悩み相談をしているなかで、英語を勉強している人には共通する悩みが存在することがわかるようになりました。
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オーストラリアの医学部を一年休学した後に卒業し、ぼくは現地の病院に就職した。現在は、医師3年目のペーペー Registrarをやっている。通常、オーストラリアで言うRegistrarは「専門医になるための訓練を受けている医師」を指すのだが、ぼくはいまService registrarという少し変わったポジションで働いている。Service registrarは、特定の専門のトレーニングプログラムに入っているわけではないが、病院側が働き手が一時的に足りていない分野に送り込むRegistrarのことを指す。オーストラリアの医師のハイラルキーに興味がある方は、過去記事『オーストラリアのインターン医師になったらやらなければならない6つのこと』をどうぞ。
インター医師よりも経験はあるが専門をまだ決めかねている医師は、このService registrarとして働くことが多い。そして、Service registrarとしてインターン医師よりは重い責任を負いながら、どの専門に進むかを考えている。どの専門に進むのかを決める要因は千差万別で、流行りの専門を選ぶ医師がいたかと思えば、朝の問診が嫌いだからという理由で救急医療を選ぶ医師がいたりする。色々な思惑と背景を持った医師がいる以上、これさえ押さえておけば専門医トレーニング選びに後悔しない、というものはない。
ちなみに、医学部に入ったときにこんなフローチャートが授業で出てきたが、あながち間違いではないような気がする。専門を迷われている方は参考にするといいかもしれない(が、あまり気にする必要もないと思う)。
オーストラリアのインターン医師は、大きく分けて外科、内科、救急、精神科のローテーションを通じて医師としての一般的なスキルを磨く。3年という限られたインターンシップの期間中に、すべての科を回ることは不可能である。あらかじめ「~科で働きたいなぁ」と思っている医師は、病院側にその科に優先的に回してもらうことをお願いする。また、「~科には興味がない」ということを病院側に伝え、それ以外の科に回してもらうこともできる。
ぼくは医師として以下のローテーションを回ってきた。
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