Tag: 高校中退

成績優秀で卒業した高校生が億万長者になれないふたつの理由

  「高校の成績」と大人になって実現できる「夢」の関係について、ぼくが断定的な議論をすることはできない。というのも、ぼくは高校を卒業すらしていないからだ。それでも、「小利口な人」はなかなか夢を実現できないというぼくの観察を裏づけるデータが発表された。   Eric Barker氏は書籍「Barking up the wrong tree」(←このイディオムの意味わかりますか?)の中で、Valedictorians rarely become millionaires(成績優秀で卒業した高校生が億万長者になることはほとんどない)と主張している。   その証拠として、アメリカの700人の億万長者の高校の成績を平均すると、GPA2.9(0~4の5段階評価。日本だと、3.9にあたる)になるという。成績優秀で卒業した高校生(valedictorians)の平均的な成績が3.6(日本だと4.6)なので、明らかに見劣りするというわけだ。(3.9の成績も、高校中退したぼくから見れば十分にすごいと思うが)   Barker氏の仮説によれば、成績優秀で卒業した高校生が億万長者になれない要因はふたつあるという。   成績優秀で卒業した高校生が億万長者になれない理由(1)     Barker氏によれば、高校で優秀な成績を取る生徒は、先生や学校が生徒に期待しているルールを敏感に察知し、そのルールに従うことで点数を稼ぐ傾向があるという。つまり、ルールに従って生きることを選択するため、億万長者になるために必要な「世界をあっと言わせるパラダイムシフト」を起こすことができないらしい。パラダイムシフトを起こすには、今の世界の常識の枠を超えて問題解決することが不可欠なのだ。   iPod, iPad, iPhoneなどで世界をあっと言わせるアップルの宣伝にはこんな言葉が使われたことがある。The people who are crazy enough to think they can change the world are...

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オーストラリアで総合医になる必勝方法

  ぼくには、「オーストラリアで温かい医者になる」という夢がある。この夢の旅路に就くまでのその道は、控えめに言っても、紆余曲折で満ち溢れていた。   ごとうひろみちの紆余曲折の人生に興味のある方はこちらをどうぞ。 ↓↓↓↓↓↓   オーストラリアの医学部を一年休学した後に卒業し、ぼくは現地の病院に就職した。現在は、医師3年目のペーペー Registrarをやっている。通常、オーストラリアで言うRegistrarは「専門医になるための訓練を受けている医師」を指すのだが、ぼくはいまService registrarという少し変わったポジションで働いている。Service registrarは、特定の専門のトレーニングプログラムに入っているわけではないが、病院側が働き手が一時的に足りていない分野に送り込むRegistrarのことを指す。オーストラリアの医師のハイラルキーに興味がある方は、過去記事『オーストラリアのインターン医師になったらやらなければならない6つのこと』をどうぞ。   インター医師よりも経験はあるが専門をまだ決めかねている医師は、このService registrarとして働くことが多い。そして、Service registrarとしてインターン医師よりは重い責任を負いながら、どの専門に進むかを考えている。どの専門に進むのかを決める要因は千差万別で、流行りの専門を選ぶ医師がいたかと思えば、朝の問診が嫌いだからという理由で救急医療を選ぶ医師がいたりする。色々な思惑と背景を持った医師がいる以上、これさえ押さえておけば専門医トレーニング選びに後悔しない、というものはない。 ちなみに、医学部に入ったときにこんなフローチャートが授業で出てきたが、あながち間違いではないような気がする。専門を迷われている方は参考にするといいかもしれない(が、あまり気にする必要もないと思う)。     オーストラリアのインターン医師は、大きく分けて外科、内科、救急、精神科のローテーションを通じて医師としての一般的なスキルを磨く。3年という限られたインターンシップの期間中に、すべての科を回ることは不可能である。あらかじめ「~科で働きたいなぁ」と思っている医師は、病院側にその科に優先的に回してもらうことをお願いする。また、「~科には興味がない」ということを病院側に伝え、それ以外の科に回してもらうこともできる。   ぼくは医師として以下のローテーションを回ってきた。 1年目 内科(記事) 移植外科(記事) 救急(記事) ...