これまで、オーストラリア医学部の最終学年の研修である、麻酔科、緩和ケア、腫瘍科、脳外科、へき地医療、外科、内科、救急医療の話をしてきた。
そして、次のテーマである「オーストラリアの医学部、卒業に必要な5つのこと」について話を進めている。
前回の記事『オーストラリアの医学部、卒業に必要な5つのこと(医療行為)』では、オーストラリアの医学部を卒業するには医療行為の基本を習得しなければいけない、ということを書いた。
医療行為に続く、ふたつ目のハードルとなるのが、課外活動である。
これは、ぼくが1年生の時に触れたもので(過去記事『オーストラリアの医学生が勉強以外にやっている課外活動』を参照)、 医学生はPLACES と呼ばれるテーマにおいて活動していることを示さなければならない。
PLACESとは、医者が果たす6つの責務である、Professional, Leader, Advocate, Clinician, Educator, Scholar の頭文字を併せたものである。
医学部からガイドラインを渡されるので、そのガイドラインに沿った活動を行い、ポイントで評価してもらう。卒業までに最低300ポイント(各テーマ最低50ポイント)を獲得しなければいけない。
この課外活動は、医学部の試験とは直接関係が無いので時間の無駄に感じられることもある。それでも、長い目で見れば、医者としての役割をハッキリと認識できる機会である。この認識と自己分析がしっかりしている人は、自分がどんな方向性をもって医学の道を進んでいくかを決めることができ、人生という路頭に迷うことが減る、ような気がする。
以下、医学部のガイドラインを抜粋。海外の医学部に進学したい・している人は、ぜひ参考にしてみてください。
Professional
Leader
Advocate
Clinician
Educator
Scholar
オーストラリアの医学部、卒業に必要な5つのこと
1.医療行為
2.課外活動
4.筆記試験