通称PebblePad
学校の試験をパスするだけでは卒業できず
課外活動をおこなわなければならない、
と前の記事に書いた。
課外活動であれば何でも良い
というわけではない。
活動をおこなうためには、
PLACESと呼ばれるテーマに沿ったものを
選ばなければならない。
PLACESとは何か?
これは、
医学部が育て上げたい
新卒のドクター像を簡潔に表したものである。
PLACESとは
- Professional
- Leader
- Advocate
- Clinician
- Educator
- Scholar
の頭文字を合わせたものである。
なぜこのような概念を用いているのか?
理由はふたつある。
ひとつは、社会における医者の役割は多岐に渡り、
また社会が課す責任と期待がとても大きいという事実がある。
医学部生が医者の役割と責任を理解しやすいようにと
作られたものがPLACESという概念なのである。
ふたつ目は、
医学部側が何を教えるべきか
ということを考えるための指針が必要だったことである。
実は、うちの大学は、
2014年度から医学部入学の学部入学を廃止し
大学院入学一本化を果たし、
大きなスタートを切っている。
そのモルモット第一号が、
ぼくら2014年度の医学部生なのだ。
これは良くも悪くもある。
良い点は、ぼくら学生の建設的な意見が
カリキュラムに反映されやすいということ。
例として、1年生の後期の課題があまりにも多く、
学期末試験の準備が十分にできないから、
課題を取りやめにしてほしいと学部生たちが嘆願したら、
医学部側が快く受け入れてくれたことがある。
悪い点は、カリキュラムが試験的であるため、
そのカリキュラムが良いものなのか悪いものなのか
ふたを開けてみなければわからないということ。
ぼく個人の感想は・・・
課外活動はとてもいい試みだと思う!
学部の勉強が大変なので
それだけに集中したいというのが
医学部生の心情なのだが、
医者は勉強ができるだけではだめなのだ。
うちの大学の医学部生は、
成績には反映されない活動を通じて、
人として成長をしていくことが期待されているのだ。
PLACESにおいて、卒業生に求められる能力を下に示した。
課外活動はPLACESの理念に合ったものが、
医学部によって用意されてはいる。
しかし、学部が用意したものは決して必須ではない。
自主的な学生たちは、
学部側に交渉し自分たち考え出した活動を認可させている。
ぼくの友人は、夏休み中にインドへ行き、
産婦人科で衛生の大切さを訴える活動をして
Advocateのポイントを稼いだ。
ちなみに、インドの母性死亡率は非常に高い。
別の友人は
2014年度の医学部紹介の動画を作り、
Educatorのポイントを稼いでいた。
2014年卒業の先輩たちが作った動画は、
医学部生活が美しく描かれています。
観ていると熱いものがこみ上げてきます。