これまで、オーストラリア医学部の最終学年の研修である、麻酔科、緩和ケア、腫瘍科、脳外科、へき地医療、外科、内科の話をしてきた。そして、ついに、ついに、オーストラリア医学部の最後の研修を迎えた。
最後の研修先は、救急医療だ。お世話になる病院は、外科研修の時にお世話になった Joondalup Hospital。自分の家から約1時間かかるところにある病院で、通勤に時間を取られてしまうのが残念だが、実際に研修に行った友人から「とてもいいチームだよ」と聞いているので、期待に胸を躍らしている。
話は脱線しますが、ぼくはアメリカの医療ドラマ「ER緊急救命室」が好きです。ジョン・カーターが成長していく姿を自分に重ねたりしてしまいます。素晴らしいドラマだと思います。
それでは、これまでのように、救急医療の学習ガイドラインを読んでいこうと思う。
救急医療の研修で学ぶことが期待されている概要はこうなっている。
医学部卒業したらインターンになるわけだから、インターンがやっていることを率先してやりましょうと書かれている。救急医療センターに来た患者さんの問診、身体検査、鑑別診断を行って、先輩のお医者さんに報告を行い、自分が必要だと考える医療検査、治療、フォローアップを議論し、お医者さんの判断を仰ぐことになる。
学生気分のままをキープしているぼくには、責任がとても重く感じられるが、遅かれ早かれ医者になればやらなければならないことだ。学生のうちにたくさんのフィードバックをもらって、いいお医者さんになる準備をしようと思う。もちろん、学生であることの限度をわきまえたうえで。
救急医療でよく診られる病気はこんなものだと予想される。
しかし、患者さんは、診断が書かれた札を首から下げて、救急医療センターに来るわけではない。つまり、救急医療の医師は、次のような症状を観ながら、診断、検査、治療、フォローアップを行うことになる。
医学生は救急医療センターでつぎのような検査・治療を行うことが期待されている。
救急医療の研修の成績は、出席、二次救命処置のワークショップの合格、そして、学生が実際におこなった2人の患者さんのケアの適正さ、をもとに判断される。
実際に点数が付けられるのは、患者さんのケアである。
二次救命処置のワークショップは丸一日のワークショップだ。
推薦教科書は、次のようになっている。
オーストラリア医学部の最後を飾るに相応しい研修先だと思う。日中だけでなく夜のシフトもあるので大変かもしれませんが、全力で楽しみながら学びます!