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【インターン医師】申請方法の全貌
前回の記事「【インターン医師申請】つ、ついに、この瞬間が来た」でインターン医師の応募が始まったことをお伝えした。
ぼくはまだ医学部の卒業試験をパスしていないので、留年する可能性は多分にある。それでも、来年1月から始まる病院で医者として働き始められるインターン医師の募集は、静かに幕を切って落とされた。
今回の記事は、西オーストラリアの病院でインターン医師になるための方法を一つずつ説明していく。(注意:州によって応募方法が異なるため、その州の適切な応募方法を確認する必要がある)
応募方法のすべては、WA Intern Application Guideという文書に書かれている。
大まかな流れを説明すると、次の5つになる。
1.申請条件を満たす
2.第1希望の病院を考える
3.MedJobsWAに登録する
4.オンライン申請する
5.インターン医師として働き始める
医者になろうといまは思っていない人でも、この記事のすべてを読めば、オーストラリアで医者になろうかなと思えるかもしれないので、ぜひとも読み続けてほしい。下の数字をクリック。
【医学部卒業後のインターンシップ申請】申請方法の全貌
1.申請条件を満たす
西オーストラリアでインターン医師になるには、(A)~(E)のすべての条件を満たしている必要がある。
条件(A)オーストラリアの医学部を卒業していること
オーストラリア医療委員会が認定している医学のリストはこちら。
条件(B)インターン医師番号を持っていること
医学部の最終学年を開始してから数か月すると、インターン医師番号が医学部側からメールで送られてくる。
条件(C)過去にインターン医師やった人はダメ
オーストラリア、海外に関わらず、過去にインターン医師をやったことがある人は、西―ストラリアでインターン医師に応募することはできない(たぶん、ほかの州も同じだと思う)。
条件(D)英語言語能力の条件を満たしていること
オーストラリアは英語が共通言語の国である。そのため、オーストラリアの医者は高い英語言語能力が求められる。英語言語能力をパスするための条件はいくつか存在し、その一つをクリアすればよい。
条件(E)オーストラリアで就労可能であること
市民権を持つ者、永住権を持つ者であれば、これは問題なくクリアできる。しかし、海外からオーストラリアへ医者として働きに来る人は、就労ビザを持っていなければならない。
(A)~(E)までのすべての条件を満たした人は、第2のステップ「第1希望の病院を考える」へ進もう。そうでない人も、医者という道に興味がある人は読み進めてほしい。
【医学部卒業後のインターンシップ申請】申請方法の全貌
2.第1希望の病院を考える
西オーストラリアのインターン医師は、次の4つの教育研究病院・機関のひとつを就職先として選択しなければならない
Royal Perth Hospital
Sir Charles Gardiner Hospital
Fiona Stanley Hospital
WA Country Health Service
どの病院を選択するかは、インターン医師がその後どのような道を歩みたいかによって変わってくる。
現地の医学生は、上記のすべての医療現場で臨床研修をするため、現場の状況もよく理解している。また、ほかの州の医学生も募集してくるが、西オーストラリアの卒業生のほうが内情を理解したうえで応募してくるため、病院側も優先的に採用する傾向がある(と言われている)。
ちなみに、WA Country Health Serviceはへき地医療に特化したインターンシップである。政府からの金銭的な補助も厚いため、人気は高い。ぼくもブルームでへき地医療を経験し、かなり楽しかった思い出があるので、WA Country Health Serviceに申請しようか、まだ決めかねている。
【医学部卒業後のインターンシップ申請】申請方法の全貌
3.MedJobsWAに登録する
西オーストラリアのインター医師の応募は、MedJobsWAを通じた形で公募される(つまり応募内容が一般公開されている)。
そこで、応募者たちは、MedJobsWAにまず登録する。登録自体はだれでもできるが、インターン医師に応募するには、申請条件でも述べたようにインターン医師番号が必要となる。
登録すると、公募の中に WA...
【インターン医師】つ、ついに、申請の瞬間が訪れた
ぼくは、日本の高校を1か月ぐらいで中退した、はぐれ刑事純情派である。
ごとうひろみち著「ぼくが高校を辞めた理由」
中退後は、高認(当時は大検と呼ばれていた)に合格し、オーストラリアに語学留学を果たした。
ごとうひろみち著「語学る?留学る?」
目標だった英語試験TOEFLの点数を取得し、アメリカに大学留学するも、「自分はすごい人なんです」アピールをしなければ肩身が狭い、若者たちの空気になじめずに、オーストラリアにとんぼ返りし、大学受験を行なった。
ごとうひろみち著「高校中退者が大学受験 しかも海外2か国で」
芝生の上でゴロゴロしながらも、オーストラリアの大学で神経科学と遺伝学を専攻し、2本の科学論文とともに卒業。
ごとうひろみち著「豪州大学留学のすゝめ」
その後は、日本に戻り、大阪市立大学と理研脳センターで研究のお仕事をする。
ごとうひろみち著「サイエンティストのお仕事」
お仕事をつづけながら、オーストラリアの永住権を自力で取得し、
ごとうひろみち著「豪州永住権の手引き」
オーストラリアの医学部に合格した。3回も。
ごとうひろみち著「豪州医学部受験必勝法」
医学部が始まる前に、世界自然遺産・文化遺産をダブル受賞しているウルル(英語名エアーズロック)でツアーガイドのお仕事をするという道草を食いながらも、
ごとうひろみち著「ウルルん・ツアーガイド日記」
ついには、西オーストラリア大学医学部の大学院コース1期生として、「温かい医者になる」という夢の実現のために走り始めた。
1年生、2年生の時は、医学部の勉強量の多さに打ちのめされながらも、なんとか留年をせずに進級。3年生の時は、奨学金と生活費をもらいながら、ブルームというへき地にて臨床研修を行なう。1年間の休学を挟み、いまは医学部最終学年を全力で楽しもうとしている。
まだ卒業試験をパスしていないので留年の可能性はあるが、それでも人生において大事な瞬間が訪れた。
それは、何を隠そう、ピッカピッカの医者・1年生とも言えるインターン医師の募集が始まったのだ。
2019年度のインターン医師公募のスケジュールは次のとおりである。
インターン医師は、ぼくの夢である「温かい医者になる」の大事なスタート地点となる。
次の記事「【インターン医師申請】申請方法の全貌」で、インターン医師として病院で働き始めるために必要なインターンシップ応募方法を詳しく説明していこうと思う。オーストラリアで医者になりたいと思っている人、海外で医者になりたいと考えている人の一助になれば幸いである。
また、上で出てきた拙著はすべて期間限定で無料プレゼントしています。興味がある方はお早めに。
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ごとうひろみちの紆余曲折の人生に興味のある方はこちらをどうぞ。
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オーストラリアの医学部を一年休学した後に卒業し、ぼくは現地の病院に就職した。現在は、医師3年目のペーペー Registrarをやっている。通常、オーストラリアで言うRegistrarは「専門医になるための訓練を受けている医師」を指すのだが、ぼくはいまService registrarという少し変わったポジションで働いている。Service registrarは、特定の専門のトレーニングプログラムに入っているわけではないが、病院側が働き手が一時的に足りていない分野に送り込むRegistrarのことを指す。オーストラリアの医師のハイラルキーに興味がある方は、過去記事『オーストラリアのインターン医師になったらやらなければならない6つのこと』をどうぞ。
インター医師よりも経験はあるが専門をまだ決めかねている医師は、このService registrarとして働くことが多い。そして、Service registrarとしてインターン医師よりは重い責任を負いながら、どの専門に進むかを考えている。どの専門に進むのかを決める要因は千差万別で、流行りの専門を選ぶ医師がいたかと思えば、朝の問診が嫌いだからという理由で救急医療を選ぶ医師がいたりする。色々な思惑と背景を持った医師がいる以上、これさえ押さえておけば専門医トレーニング選びに後悔しない、というものはない。
ちなみに、医学部に入ったときにこんなフローチャートが授業で出てきたが、あながち間違いではないような気がする。専門を迷われている方は参考にするといいかもしれない(が、あまり気にする必要もないと思う)。
オーストラリアのインターン医師は、大きく分けて外科、内科、救急、精神科のローテーションを通じて医師としての一般的なスキルを磨く。3年という限られたインターンシップの期間中に、すべての科を回ることは不可能である。あらかじめ「~科で働きたいなぁ」と思っている医師は、病院側にその科に優先的に回してもらうことをお願いする。また、「~科には興味がない」ということを病院側に伝え、それ以外の科に回してもらうこともできる。
ぼくは医師として以下のローテーションを回ってきた。
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