Tag: 異能vation
異能vation、の説明会に行ってきた
記事「日本政府が「変な人」を支援するプログラム、に応募します」にて、異能vationの説明をしました。簡単に言うと、「変な人」を政府が支援するプログラムです。
このプログラムに応募することを宣言しましたが、申請書を書くうえで、どうしても明らかにしておきたいことがあったので、異能vationの説明会に行ってきた。
会場
福岡での説明会は、2017年6月14日(水)に博多駅前のTKP博多駅前シティセンターで行われた。
会場には異能vationに関心を持った人がたくさんいて、報道陣もいるものだと想像していた。だから、ぼくは受付開始時間13:30分の5分前に到着して手続きを済ませようとした。しかし、会場に行ってみると、報道陣どころか聴衆者もいない。
13時30分から受付を始めますから、と関係者の方から再度戻ってくるように促された。コンビニでメントス(コーラ味)を買って、会場に戻ってくると、なんと・・・30台のテレビカメラのほかに、マイクを手に取ったレポーターが50人も押し寄せている・・・
なんてことは無く、ぼくの前に到着していた聴衆者のひとりが、関係者と登録の手続きをしているところだった。報道陣の姿はない。
平日(水ようびの14時開始)だとはいえ、異能プログラムは魅力的なプロジェクトなので、ぼくが学生だったら学校をズル休み、社会人だったら仮病を使ってまで参加するんだけどなぁ。(今現在はニートですから、行かない理由がありません!)
プレゼンター
説明会の発表をしてくれたのは、福田正さんだった。
出典:日経テクノロジー
福田正さんのプロフィールは、日経テクノロジーにてこのように説明されている。
角川デジックス 代表取締役社長 1961年,大阪府生まれ。米Boston College卒業。コンピュータ・サイエンスを学ぶ。食品メーカーを経て,障害者のコンピュータ利用の支援事業などにかかわる。2000年2月の角川デジックスの設立時に代表取締役専務に就任,2003年10月より現職。2004年10月よりウォーカープラス(現・角川クロスメディア)取締役,2007年4月より角川モバイル 取締役を兼任。同年10月,角川グループによる米BitTorrent, Inc.への出資に伴い,BitTorrent 日本法人の取締役も兼任している。
福田さんの印象は「おもろいおっちゃん」だった。MITの利根川進先生からも感じたことがある「バイタリティ」を福田さんからも感じた。
福田さんは説明会にて、プログラムへの情熱と可能性を忌憚なく語ってくれた。また、内部の方しか知ることができない面白話をユーモアたっぷりに話してくれて、説明会に来た応募者を大いに勇気づけてくれた。
説明会への参加の有無は、応募の合否に関係が無い。しかし、説明してくれる人が「おもしろい人」であることを知っているだけで、説明会への参加は十分に価値がある。(ぼくは「つまらない人間」なので、つねに「おもしろい人間」に出会って、刺激を受けることを欲しているのです)
福田さんからの熱いメッセージ
ぼくは説明会の後に、申請書について分からない箇所について質問をした。質問の内容をここで書くよりも、福田さんの答えを書いた方が読者にとって役に立つので記します。
応募書類の書き方はあくまで参考程度にしておいて、破壊的な挑戦をアピールできるのであれば、(ほぼ)なんでもいい、というものです。破壊しようとする人が、型にはまる必要はない、という熱いメッセージでした。
熱いメッセージに勇気をもらったぼくだが、たくさんの方が質問できるように、あまり出しゃばらないように気を付けていた。でも、結局質問したのは、ぼくと、となりの机に座っていた男性だけだった(ふたりとも一番前の机に座っていた、真面目か!)。
異能vationの裏の顔
他の人は何のために来たのだろうと不思議に思っていたのだが、帰り際にその答えが見つかった。
聴衆者はひとりずつ、福田さんに直接挨拶をして自分の名刺を渡しているのだ。
説明会には、ぼくみたいに応募する人だけではなく、異能vationとかかわりを持ってビジネスを大きくしたい人も参加しているのだ。異能vationは、「変な人」が集うイベントであると同時に、企業が事業拡大を図れる絶好の機会なのだ、ということを理解した説明会であった。
東京で行われた説明会の映像
https://www.youtube.com/watch?v=L9NtQfVv3Ek
異能vation、に応募します
日本政府が「変な人」を支援するプログラム
異能vationの存在を知っている人は、どれぐらいいるだろうか?
異能vationは、総務省が2014年から行っている「変な人を国が支援する」プログラムのことである。
https://www.youtube.com/watch?v=8BS6Tur-y8A
プログラム監督である笠井康子氏によれば、
異能vationの語源となる「innovation」には、既存事業の秩序を破壊して業界構造を劇的に変化させる「破壊的イノベーション」と、従来の性能を高める「持続的イノベーション」の2つが存在する。日本では、後者で多くの強みが発揮されるものの、前者の破壊的イノベーションが生み出されないという弱みを長い間抱えている、
という。
「出る杭をたたく」「失敗を恐れる」という風紀が根強い日本では、後者の破壊的イノベーションが起こりづらく、新しいことに挑戦するベンチャー企業が育たない。そんな現状を打破するために、総務省があえて「変な人」を発掘し、支援を行うプログラムを立ち上げたということである。
2017年で4度目となる異能vationはこれまでと違い、2つの部門が設けられている。
(1)破壊的な挑戦部門
破壊的な挑戦部門は従来どおり“変な人”を対象とする部門である。ウェブサイトには、日々新しい技術や発想が誕生している世界的に予想のつかないICT(情報通信技術)分野において、破壊的な地球規模の価値創造を生み出すために、大いなる可能性があり、奇想天外でアンビシャスな技術課題への挑戦。ゴールへの道筋やビジョンを明確に提案ができ、価値ある失敗に挑戦することを恐れない者を支援するプログラム、と説明されている。「変な人」に選ばれれば、1年間で300万円までの支援があり、事務的な処理は政府が代行し、研究開発に専念することができる。
これまでの一次選考通過者と最終選考者はこんな方たちです。
⇒2016年度(一次選考通過者、最終選考者)
⇒2015年度(一次選考通過者、最終選考者)
⇒2014年度(一次選考通過者、最終選考者)
(2)ジェネレーションアワード部門
ジェネレーションアワード部門は、2017年度から新たに設けられるもので、誰も思いつかなかなかった・尖ったおもしろいアイデアなどを協賛企業によって表彰するプログラムである。異能(Inno)vation協力協賛企業との連携により、①ちょっとした、けれども誰も思いついたことのないような面白いアイデア、②自分でも一番良い使い方が分からないけれど、こだわりの尖った技術、③自らが発見した実現したい課題などを募集している。
この部門は破壊的な挑戦部門とは異なり、まだ完成していない、使い方がわからない技術やアイデアなども評価の対象となる。つまり、誰も思いついていないものであれば、アイデアやちょっとした技術などでも応募できることから、破壊的挑戦部門よりも応募しやすい部門となる。
プログラムの無視できないメリット
(A)破壊的な挑戦部門のメリット
300万円(上限)の金銭的サポート、
業務実施機関による煩雑な事務の代行、
プログラムアドバイザーからのアドバイス
(B)ジェネレーションアワードのメリット
協力協賛企業各社より副賞(20万円)
企業特別賞(内容は未定)
(C)「わたしは変な人です」と宣言するだけでメリット
このプログラムの良いところは、プログラムの合格者だけでなく、「わたしは変な人です」と言う(つまりプログラムに応募する)人すべてにメリットがある点だ。実は、すべての申請書が協力・協賛企業の担当者の目に留まるため、「あなたの目指しているものは革新的です。うちの会社と開発を進めてみませんか?」と企業側からのアプローチされる可能性があるのだ。
「ぼく・わたしは変なんです」と言える人が、社会に挑戦できる舞台が用意されたわけである。
異能vation、に応募します
↓↓関係はありませんが、応募にあたってこの映像がぼくの頭に浮かびました↓↓
https://www.youtube.com/watch?v=-JBvfZTx-vs
話が逸れましたが、ぼくは2017年度の異能vationに応募することを決めました。破壊的な挑戦だけでなく、ジェネレーションアワードにも申請していきます。
なぜか?
それは、ぼくがこのプログラムに魅力を感じる「変な人」だからです。ぼくがこのプログラムの支援に値する破壊的な創造を提案できる「変な人」だからです。アップルのCMに心を揺さぶられる「変な人」だからです。挑戦という点がいずれ線になることを信じる「変な人」だからです。
https://www.youtube.com/watch?v=8rwsuXHA7RA
プログラムアドバイザーである、伊藤穣一氏(MITメディアラボ所長)、三池崇史氏(映画監督)、小川エリカ氏(ギネスワールドレコーズジャパン)、高須克弥氏(高須クリニック院長)とは面識もコネもありません。でも、高須先生は岡村隆のANNの縁の下の力持ちなので、個人的にご挨拶できたらうれしいですね。
出典:異能vation(ロゴby書家 師範 石川溪雨)
「日本人の英語力の向上に一番貢献した人」は 誰ですか?
あなたが考える
「日本人の英語力の向上に一番貢献した人」は
誰ですか?
<新たな試み>
1年間で
日本人の英語力向上に一番貢献した人に、
iTELLian Award を
贈ることを計画しています
(予定12月)。
<受賞メリット>
(1)初代 iTELLian Award の名誉あるアワード
(2)iTELLian Course 無料
(3)iTELLian Teacher として招待され、独自の英語オンラインコースを100%の利益還元でオープンできる
(4)オンラインコースの開設をフル・サポート
(5)ブログにて対談および特集記事
<現時点での有力候補>
ATSU(ブロガー)https://www.atsueigo.com/
長井悠(ハバタク社代表取締役)https://habataku.co.jp/
白川寧々(TAKTOPIA & Co. 共同創業者)https://taktopia.com/welcome/
<結果>
白川寧々さんに受賞の連絡をしたところ、喜んでいた様子だったのですがそのご連絡が無く受賞が取り消されました。第2候補だったATSUさんに受賞を連絡したものの返信が無く受賞が取り消されました。長井さんは白川さんのビジネスパートナーに当たる人なので、こちらに賞を出すのも控えさせていただきました。辞退される場合は連絡をいただけると助かるのですが、世の中には色々な人がいるということを学べた2016年のiTELLian Awardのイベントとなりました。残念ですが、受賞者を見つけることができませんでした。
<これからのiTELLian Award>
iTELLian Awardは今後、総務省が行っている異能vationのジェネレーションアワードを通じて受賞者を決めていくことになりました。「日本人の英語を変えるアイデア」を持っているという方は、こちらに応募してくださいますようお願い申し上げます。
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