2018年度の世界大学ランキングが発表されました。
栄えある第1位に輝いたのは、マサチューセッツ工科大学(MIT)でした。
MITとぼくのつながりは、理研で働いていた時に、MITのPhD生を指導したり、知り合いが数人できたぐらいで、あまり強いものとは言えません。
ところが、です。
そんなぼくでも、ぜひMITとつながりを持ちたい、と思わせるものを発見しました。
その名も「不服従賞 – Disobedience Award」。
この賞は、自分の人生にリスクを冒しながら非合理な権威に立ち向かう人やグループを称えるものです。ノミネートは、他薦のみ(つまり自薦はない)で、受賞者には25万米ドル(約2760万円)が無条件で贈られます。
不服従という言葉を聞くと、なんにでも反抗するの思春期の少年・少女を思い浮かべる人が多いかもしれません。しかし、MITが探している「反抗的な人材」は、すこし様相が違います。MITによれば、
This award will go to a person or group engaged in what we believe is an extraordinary example of disobedience for the benefit of society: work that impacts society in positive ways, and is consistent with a set of key principles, including nonviolence, creativity, courage, and responsibility for one’s actions. We invite nominations for work across disciplines (scientific research, civil rights, freedom of speech, human rights, and the freedom to innovate, for example).
不服従賞は、社会に恩恵を与えるためにとんでもない不服従を行なう個人やグループ、つまり、非暴力・創造性・勇気・自己責任などの信念をもって行動し、社会にポジティブな影響を与える方に贈られます。科学研究、市民権、言論の自由、人権、創造の自由などの分野からの推薦をお待ちしております。
だそうです。かっこいい。こんな風に評価されたい、って思いませんか?取り換えのできる社会の歯車のひとつとして評価されるのもいいですが、あなたがいなければ存在しない歯車そのものとして評価されるのは、自尊心と虚栄心をくすぶられませんか?また、報奨金25万米ドルのお金があれば、自分が叶えたい夢の足しになるはずです。
不服従というと、ジャン=ポール・サルトル、マハトマ・ガンジー、スティーブ・ジョブズ、ネルソン・マンデラ、伊藤穣一、マーティン・ルーサー・キング・ジュニア、チェ・ゲバラなどの異端者たちがぼくの頭の中に浮かんできます。
ジャン=ポール・サルトル(ノーベル文学賞を蹴ったのは有名)
マハトマ・ガンジー(非暴力・不服従でイギリス植民地政策に立ち向かった)
スティーブ・ジョブズ(Stay Hungry. Stay Foolish.と説きました)
ネルソン・マンデラ(反アパルトヘイト運動で27年間投獄された後、南アフリカのアパルトヘイト政策を平和的に終結させた)
伊藤穣一(記事「異能vation、の伊藤穣一さんが面白い」を参照)
マーティン・ルーサー・キング・ジュニア(I have a dream.はあまりにも有名)
チェ・ゲバラ(反帝国主義者でキューバ革命の立役者のひとり)
ぼくは高校中退を経験しているせいか、どうしても「不服従」寄りの人間を好んでしまう傾向がある。不服従することでしか自分のアイデンティティを確立できないようになってしまったのかもしれない。
ぼくが異能vationに応募したり、協賛企業になったりしたのは、社会に迎合せず自分の信念を貫いて行動する人になりたい・会いたいと思ったからである。(「日本人の英語を変えるアイデア」を持っている人はぜひとも異能vationに応募してください!)
実は、異能vationのプログラムアドバイザーの伊藤穣一さんは、MITの「不服従賞 – Disobedience Award」のディレクターも担当している。
いずれ「日本人の英語を変えるアイデア」を「MIT 不服従賞 – Disobedience Award」にも提出する予定です。他薦しかないので、自分で申請書を書いて、知り合いに提出してもらいます。それぐらいの不服従があったほうが取れそうでしょ?
夢見んな、とあなたは言うかもしれない。
でも、ひとりの不服従者・ジョン・レノンはこう歌いました。