Rural Clinical School (4)の記事で、
You can do it!というNPO団体と
プロジェクトを遂行する予定だと書いた。
先方からプロジェクトの許可が無事下りたのだが、
プロジェクトの監督となる方がとても忙しい方で、
ぼくが大学の単位を取るために必要な
Assignmentに協力を仰ぐことができずに、
将来を不安視したぼくは
大学にプロジェクトの変更を求めた。
医学部が提案してきたのは、
NPO団体Clontarfのプロジェクトだった。
プロジェクトを簡単に説明すると、
オーストラリア・ルールのフットボールを
先住民アボリジニの男子高校生たちに広めることで、
糖尿病の疾患率を抑えようとする試みである。
プロジェクトでは、
男子高校生たちに健康に関する授業やゲームを行なう。
ぼくが考えているのは、
5人一組のグループを3つ作り、
糖尿病にかんする伝言ゲームを行なうというものだ。
糖尿病の知識が一番正確に伝えられたチームには、
何かしらの商品があたる。
ぼくがなぜ伝言ゲームを選んだかというと、
先住民アボリジニにはものを書いて記録する文化がない。
つまり、先代からの英知は
全て口頭で伝えられているのだ。
このアボリジナルな文化にあったゲームが、
伝言ゲームというわけだ。
このアイデアは、ぼくの発想である。
出典:reqtest.se
1年間のプロジェクト前後で、
プロジェクトに参加していなかった高校生に比べ、
糖尿病に関する知識の変化や
身体的な変化があったかどうかを調べることで、
スポーツと教育のコンボが糖尿病の疾患率に
いい影響を与えられるかを判定できる
(といいなぁ、と弱気なぼくです)。
この研究結果は論文にしやすいと考えている。
実は同じようなプロジェクトが、
先住民アボリジナルな女性の糖尿病疾患率を
下げるのに効果的でことが分かっている。
論文の書き出しとしては、
「スポーツと教育のコンボは、
先住民アボリジナルな女性の糖尿病の疾患率を
下げるのに効果的であることが分かっている。
しかし、このコンボが、
先住民アボリジナルな若い男性に
効果的かどうかは分かっていなかった。
この論文ではそれを明らかにした」といった感じになる。
ぼくは、
オーストラリアン・フットボールをプレーしたことがない。
男子高校生に教えてもらいながら、
怪我をしないようにプロジェクトの完遂をめざす予定である。
オーストラリアン・フットボールの動画はこちらをどうぞ。