オーストラリアの医学生がへき地でカラオケに行った話

 

Broomeから約220キロ離れたDerby

臨床スキルのWorkshopがあった。

 

医学部が所有するトヨタの4WD自動車を借りて、

学生8人でブルームから約2時間30分かけて移動した。

 

Workshopは2.5日間あり、

朝8時から午後5時30分までしっかりと勉強をする。

 

とても長い間だが、45分・1ブロックのセッションが終わると、

別の部屋に移り次のセッションを開始する。

部屋を変えることでマンネリを防ぐことができる。

また内容が濃いので、

一日のWorkshopはあっと言う間に終わってしまう。

 

このWorkshopでわかったことがある。

ぼくは学術的なコミュニケーションにはある程度慣れている。

でも、緊迫した場面でのコミュニケーション能力が決定的に欠けている、

ということだ。

 

腹部左側に鉄の棒が貫通した患者さん(マネキン)に

救急手当てをするWorkshopがあったのだが、

DRS. ABCDE(救急のときに使われるMnemonic)が

緊張のせいで頭に浮かばなかった。

 

頭に浮かんだとしても、

チームリーダーとしてまわりにうまく指示できなかった。

救急手当ての知識とリーダーシップの欠如のせいで、

マネキンの患者さんを救うことができなかった。

 

 

「シャイな日本人」というイメージに甘んじることなく、

もっと、もっと、口を開いてコミュニケーションしなければいけない、

と肝に銘じたWorkshopだった。

 

夜は、滞在していたDerby Lodgeの目の前にある

パブでカラオケを歌った。

 

アメリカンスタイルのカラオケで、

友達以外のお客さんにも歌う姿を観られていた。

ぼくが歌ったのは Backstreet Boys の

“I want it that way” だった。

 

なんか、みんなに笑われていたような気もしないでもないが・・・。

 

本当なら、Pink Floyd の Wish you were here とか

しっとりと歌いあげたかったんだけど・・・。

世代のギャップを埋めようとしたのが、

失敗だったのかもしれない。

 

 

 

 

 

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ごとうひろみち
『高校中退⇒豪州で医者』をいつも読んでいただき誠にありがとうございます。著者・ごとうひろみちに興味を持ってくれたあなたのために、詳しい自己紹介を←ここでしていますので、どうぞご覧ください。

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