人種差別に揺れる人類

 

ドナルド・トランプ政権の誕生により、もともと存在していた人種差別の種が、アメリカで大きく成長する兆しを見せている。

 

日本のメディアでも大きく取り上げられたが、2017年8月12日、米ヴァージニア州シャーロッツビルの白人至上主義者の集会にて、白人至上主義グループと反対派グループが衝突し、反対派1名、警備にあたっていた警察官が2名亡くなった(参照:朝日新聞)。

 

New York Times

 

Neo-NazisグループのChristopher Cantwell

 

トランプ大統領はこの事態を受け、Racism is evil. という声明を発表し、白人至上主義の活動を糾弾している。しかし、大統領のこの声明が出されたのは衝突2日後であり、遅れた対応の根底には白人至上主義があるのではないかと、トランプ大統領は強い批判にさらされている。

 

 

アメリカで白人至上主義を主張する団体KKK(クー・クラックス・クラン)の存在を知っている人は、どれぐらいいるだろうか。このKKKは、シャーロッツビルの衝突に関わっている。

 

KKKのリーダーとリポーターとのやり取り

 

KKKに関するドキュメンタリー

 

人種差別は心を強く揺さぶる

 

動画を観ると分かるが、人種差別問題はぼくたちの感情に強く訴えてくる問題である。感情に訴える問題は、その刺激があまりにも強いため、理性的な議論を通じて問題解決することがとても難しい。しかし、だからと言って、感情に任せて反応すれば、血の結末しか待っていないことは、歴史を見れば分かる。

 

 

人種差別は人類共通の問題

 

人種差別は、アメリカやヨーロッパに限った問題ではない。日本にも「三国人」という表現に代表されるような人種差別の思想があるし、アジアにも南米にもアフリカにも、そしてぼくが生活しているオーストラリアにも存在している。差別の対象が変わるだけで、人種差別は人類史における普遍的な問題である。

 

 

ぼくは自分の記事「あなたの人種差別度を測るテスト」で、人種差別は無意識的な社会的構成概念であると主張した。人種差別は、人間が持つXenophobia(他人恐怖)に起源をもち、経済的・政治的な社会構造の影響を受けて、その思想が育つと思っている。このことはつまり、思想の種である他人恐怖はだれにでもあり、すべての人が過激な人種差別主義者になる可能性があるという主張につながる。

 

人種差別者にならないために

 

少子化を迎える日本は、これから海外の労働力に頼る割合が増えてくることが予想される。そうなると、日本も人種差別の問題がより顕著になっていくことになるだろう。つまり、人種差別の問題がより身近な問題になるということだ。

 

人種差別者の主張がより幅を利かせる社会において、ぼくらは自分自身そして家族・子供に防御線を張らなければならない。そのなかでも、ぼくそしてあなたの中に存在する「人種差別の種」をまず認めることが大事な一歩である、とぼくは考えている。

 

人種差別の種の存在を受け入れることができれば、その種の成長に歯止めをかけることは、自分の責任であることを受け入れられる。しかし、人種差別の種の存在を否定してしまうと、人種差別は「一定のグループに限られた問題」になってしまい、責任を放棄したあなたは社会構造の影響をより受けやすくなる。そうなると、あなたは感情的な議論に巻き込まれ、当たり前のように人種差別者になってしまうかもしれない。

 

 

 

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『高校中退⇒豪州で医者』をいつも読んでいただき誠にありがとうございます。著者・ごとうひろみちに興味を持ってくれたあなたのために、詳しい自己紹介を←ここでしていますので、どうぞご覧ください。

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