ぼくはオーストラリアに移住する前、日本の理化学研究所・脳科学総合研究センター(通称 RIKEN BSI)で働いていた(糸原重美先生には、大変お世話になりました)。そのときのことを書籍にしたのが著書「サイエンティストのお仕事」である。
RIKEN BSIには面白い研究者がたくさんいる。そのなかでも、中谷裕教さん(東京大学大学院総合文化研究科 進化認知科学研究センター 助教)はダントツでぼくの記憶に残っている。中谷さんとの思い出は、上の書籍で語っているため控えるが、その中谷さんが最近とてもタイムリーな書籍を出版された。
中谷さんの書籍のテーマは、将棋である。そして、書籍のタイトルは
「次の一手」はどう決まるか
巷では、藤井聡太氏(15歳)が最年少で7段に昇段したことが話題になっているが、中谷裕教さんは、藤井聡太氏が注目されるずっと以前から、羽生善治氏のような天才将棋棋士たちの脳を研究し、天才と凡人を分けるものがどこから生まれているのか?ということを研究している。
中谷裕教さんの研究は、【対談】脳科学者なかたにひろのり x ごとうひろみち「英語の達人にあるためのヒント」でも触れられている。
天才の脳は、凡人の脳と違うのか?違うなら、どこがどう違うのか?そんなことに興味があるあなたは、この書籍を手に取って読んでみてほしい。