人生経験が貧相で無責任かつコミュ障の大人は黙っていろ、と言われたことを受けて

 

ぼくは、気候変動問題に取り組む活動家を応援している。特に若者が自分の未来のために活動しているのを見ると、「がんばれー」とさらに応援したくなる。このことは過去記事「ぐれたグレタさんをぼくが応援する3つの理由」にて詳しく触れた。

 

この記事を出してから、ぐれたグレタさんはタイム誌の Person of the Year に選ばれたり、Nature誌の「科学の10人」に選ばれたりと、気候変動活動家の広告塔としてさらに飛躍している。

 

 

今回の記事は気候変動に関する話ではなく、ぐれたグレタさんを応援しているぼくを「人生経験が貧相で無責任かつコミュ障の大人は黙っていろ」と批判する人の話をしてみたいと思う。

 

ことの発端は、ぐれたグレタさんを応援しているぼくのツイッターへの投稿だった。

 

ぼくのつぶやきはこれ。

 

そのつぶやきに送られてきたコメントがこれ。

 

人類の未来に大きな影響を与える気候変動の問題取り組む若者を、ぼくは応援している。そんなぼくのつぶやきに対してこんなコメントを送ってきたものだから、最初は、気候変動の重要性を否定する人からのコメントだと解釈した。つまり、気候変動を問題視することが間違っているのだから、それに取り組む若者は道を誤っているのだ、と。

 

そして次のような返事をした。

 

ぐれたグレタさんが取り組んでいる気候変動の問題を否定するエビデンスを教えてください、と返したのだ。

 

そうすると、こんな返事がきた。

 

この返事を見たときに、あぁ、この人は気候変動の問題を取り扱っているのではない、ということをぼくは悟った。この人はぐれたグレタさんそのひと自身について議論したいのだ、と。

 

グレタさん自身にはそんなに興味が無いぼくは、気候変動の問題をすり替えられないように、こんな返事をした。

 

ここで言いたかったのは、ぼくが議論すべきだと考える問題は気候変動で活動家そのものではない、ということだった。つまり、活動家そのものの議論はやる気ありません、と理解してもらいたかった。

 

そのことを念を押すために、気候変動の話から議論を別のものにすり替えないことをお願いした。

 

そして、気候変動という重大な問題から目がそらされることが無いように、この人のやっている議論のやり方は議論上のルール違反ですよ、ということを伝えた。

 

気候変動を何も理解していない若者だ!と糾弾したとしても、気候変動という問題自体はそこに解決されないまま存在し続けますよ、ということをぼくは伝えようとしたのだ。

 

すると、案の定、こんな返事が来た。

 

くどいようだが、ぼくの興味は、気候変動の問題をどうするのかということ。大人が子供をどう育てるべきかという問題は、ぼくは議題にしていない。

 

しかし、ぼくのツイッターにわざわざコメントをくれたのだ。ぐれたグレタさんを気候変動の活動家に仕立て上げた大人たちは悪いと攻撃する人と議論してみて自分の視野を広げる機会にするかと思い、こんな返事をした。

 

「大人の言いなり」という表現をするとあたかも子供を洗脳をしているかのようなイメージを与えるが、世界のことをできるだけ正確に子供たちに伝えていると言えばそれは教育になる。洗脳も教育も、子供に行動の規範を与えるという意味で同じである、ということをぼくは伝えようとした。

また、子供を大事にすることは未来のことを考える人間には至極自然な発想である。しかし、この人は、子供を大切にしろと言っておきながら子供を理解の無い大人の傀儡だと攻撃した自分の矛盾に気づかないのだろうか?

 

子供を大切にしよう、と言うことはとても簡単である。でも、目の前の子供とどう向き合うのかという現実に直面すると、次のような疑問に答えなければいけない。だから、ぼくはコメントをくれた方にこう聞いてみた。

 

返事はない。例が悪かったのかな?「子供は子供らしく育てなければいけない」という身の無い正論をかざす相手にさらなる返事を求めた。

 

そして、若い頃から活動家になると将来が狭まるという考え方にも疑問を呈した。

 

「子供は子供らしく育てるべき」と先方が言うので、では具体的な育て方を教えてくださいというぼくの発言を全くスルーして、こんな返事が返ってきた。

 

議論のテーマがコロコロ変わるこの人は、グレタさんのスピーチを聞いていない、もしくは理解していないことが分かる。

グレタさんは「私は学校で勉強していなければならない若者である。でも、大人たちが優先する経済活動や政治活動によって私たちの未来そして環境が台無しになろうとしている。そのことを糾弾する」という趣旨のことを言っている。

つまり、私たち大人たちが行っている経済や政治の在り方に大きな疑問を投げかけているのだ。「子供vs大人」「未来vs現在」という構図がそこにあり、グレタさんは子供側、未来側に属している。グレタさんは強い意志を持って大人(政治、経済)を敵に回しているのだ。

 

また、コメントをくれたこの人の意見は、子供のことを心配しているようで、実は子供に対して敬意と愛が足りていない。結局、「子供の言うことだから」と言って、子供が主張しているメッセージに耳を傾けていないし、その重要性に全く気づいていない。そんな大人はどこにでもいるし、そんな大人を見ている子供もまたそんな大人になる。それじゃ、いかんでしょ?

 

子供を「教育」しようとする大人に出会うと、この曲がぼくの頭にゆっくりと流れてくる。

 

薄っぺらい議論にぼくがなかなか参加しないことに業を煮やした先方は、こんな返事を送ってきた。

 

この論法は、上でも紹介した Ad hominem fallacyである。

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先方が持ってきた議題に応えたのに、結局はぼくが「人生経験が貧相で無責任かつコミュ障の大人」なので「黙っていろ」という結論らしい。

 

このコメントに対し、ぼくはこう締めくくった。

 

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【対談】脳科学者なかたにひろのりxごとうひろみち「英語の達人になるためのヒント」

  ぼくは、オーストラリアに永住するまで、日本の理化学研究所脳科学総合研究センターで働いていた。ぼくが「日本人の英語を変える」という夢を持ち始めたきっかけは、大学院生、テクニカルスタッフ、研究員を対象におこなっていた英語クラスである。(詳しくは拙著「サイエンティストのお仕事」を参照ください。いまなら無料プレゼント中)   悲しいことに、ぼくが「日本人の英語を変える」という夢を語ると、ほとんどの人が興味を持たないか、「そんなの無理だよ」という憐みの表情でぼくを見つめる。それでも、自分を信じて活動を続けていると、少ないながらも、応援してくれる人がいる。そのなかでも、理研時代の友人であり脳科学者でもある「なかたにひろのりさん」は、仕事を辞めた後も交流を続け「英語教育」に関する貴重なアドバイスを与え続けてくれる方である。   なかたにさん本人の希望で詳しいプロフィールには触れないが、なかたにさんがおこなっている「プロ将棋士の脳研究」は新聞でも紹介されているので、「あぁ、あのなかたにさん、か」と思われる方も多いのではないだろうか。   出典:毎日新聞   今回の記事は、「なかたにさん」と語り合った、達人の脳の研究から見えてくる「英語の達人になるためのヒント」をここで公開しようと思う。ぜひとも、対談をご覧になっていただき、英語の達人になるヒントを得ていただけたら幸いである。対談の内容をさらに強化するための「最強英語勉強法」も期間限定で無料プレゼントしているので、こちらも早めにゲットされることをお勧めしたい。   【対談】なかたにひろのりxごとうひろみち「英語の達人になるためのヒント」 https://www.youtube.com/watch?v=Fg08PCU06-g ↑↑ボリュームが小さめです↑↑   毎日新聞記事のリンク 将棋の「天才」の育て方 長期の訓練で「直観」成長 https://mainichi.jp/articles/20171019/ddm/016/040/012000c   サイエンス誌の論文のリンク The neural basis of intuitive best next-move generation in board game experts. https://www.ncbi.nlm.nih.gov/pubmed/21252348   Think Differentの動画 https://www.youtube.com/watch?v=GEPhLqwKo6g   対談に関する質問や感想は、下のコメント欄にどうぞ。  

東京大学で先生をしている理研時代の友人にサインをもらった話

  最初は、オーストラリアの医学部を卒業してから医者として働き始めるまでゆっくりしようと思っていた。しかし、卒業式に出られないというアクシデントがあり、日本に帰国したぼくは、 異能vationのイベントに出たり(詳しくはこちら⇒リンク)、 Urdocアプリの創始者と対談したり(詳しくはこちら⇒リンク)、 日本の医学生にセミナーを開いたり(詳しくはこちら⇒リンク)、 と結構忙しくしていた。   そんな忙しいスケジュールの中で、ゆっくりと息を付ける時間も少しだけあった。以前対談させていただいた脳科学者・中谷裕教さんに再会することが出来たのだ。   【対談】なかたにひろのりxごとうひみち「英語の達人になるためのヒント」 https://www.youtube.com/watch?v=Fg08PCU06-g   現在、中谷さんは研究室を理化学研究所から東京大学へと席を移し、脳科学の研究を続けられている。また、東大生に対し教鞭も振るっているとのことだった。   中谷さんのことは自著『サイエンティストのお仕事』でも触れているが、枠にとらわれない思考を行動に移す人である。そんな中谷さんは、ぼくの「日本人の英語をネイティブにする」という突拍子もないアイデアを、アイデア誕生初期から温かく見守ってくれている唯一のアドバイザーでもある。二言目には「アドバイス料、払え、払え」と言うけれど、決してアドバイスを惜しむことがない寛容な人である。   ごとうひろみち著『サイエンティストのお仕事』   中谷さん自身が忙しいということもあり、お会いできたのは短い時間だった。それでも、中谷さんには、東大の駒場キャンパスを案内していただいたり、カフェで甘いものとお茶を御馳走になった。   そのとき、ぼくが感じたこと 東大生食堂で教科書開いて勉強している割合日本一(世界一)説 #水曜日のダウンタウン — ごとうひろみち (@iTELL_) 2018年12月20日   さらには、東大の本屋さんで購入した中谷さんの書籍『「次の一手」はどう決まるか』に、サインと一言を一筆書いてもらった。有名人と写真を撮ったり、サインをもらうことに価値をあまり見出さないぼくだけれど、友人の功績に触れることは素直に嬉しいものだと実感しました。     ちなみに、書籍のなかに伊藤正男先生が登場する。伊藤先生は理化学研究所・総合脳科学研究センターを創り上げた神経科学界の重鎮である(伊藤先生の功績はこちらを参照)。ノーベル医学生理学賞受賞者で、伊藤先生の師にあたるジョン・エックルスとともに書いた書籍『脳の進化』は様々なアイデアが盛り込まれた本である。   『脳の進化』   そんな偉大な伊藤先生だが、ぼくが日本にいたときにこの世を去られた。90歳だった。理研時代に聴いた伊藤先生の講演を思い出し、東京のコンクリートジャングルでふと、こんなことをつぶやいた。   LTD, BSI等、神経科学界に与えた功績は数知れず。データに基づくロジックだけでなく、イマジネーションの大切さを説かれた偉大な先生。御冥福をお祈りします。 https://t.co/uz2OukxdNC — ごとうひろみち (@iTELL_) 2018年12月21日    

磁気遺伝学

  この記事では、 神経科学の発展スピードについて、 個人的な感想を述べたい。   ぼくは西オーストラリア大学で神経科学を専攻し、 日本の理化学研究所の脳科学総合研究センターで働いていた。   ぼくが行動遺伝技術開発チームで働いていたときに 感動した技術がある。   それは、光遺伝学(Optogenetics)と呼ばれるもので、 簡単に説明すると、細胞に遺伝子改変を行い、 光を使ってその遺伝子(またはタンパク質)を ON にしたり OFF にしたりする技術である。   この技術は神経科学の分野で幅広く適用され、 さまざまなエキサイティングな研究結果が世界で報告され、 2010年にはネイチャーメソッドの 「メソッド・オブ・ザ・イヤー」に選ばれている。   https://www.youtube.com/watch?v=I64X7vHSHOE   Optogeneticsの欠点は、 遺伝子改変を行なった細胞に 光を物理的に照射しなければならないところにある。   たとえば、脳の内側に位置する視床(Thalamus)の細胞を Optogenetics を使って制御しようとすると、 光は頭蓋骨を貫通しないため、 光ファイバーを視床(Thalamus)まで物理的に持ってくる必要がある。   その過程において、 脳表面から視床(Thalamus)までの 細胞を破壊しなければならない。   脳機能の多くはネットワークの産物であるため、 あるパーツを破壊してから、 別のパーツの働きを研究することは、 光遺伝学が持つ大きな欠点だった。   行動遺伝のメンバーとこの欠点について議論したとき、 「磁場」を使うことでこの欠点が解消されることは (磁場は頭蓋骨を傷付けずにあっさりと貫通する) 誰の目から見ても明らかだった。   ぼくらはまだ実現もしていない、 磁場を使って遺伝子の ON と OFF を操作する技術を 磁気遺伝学 (Magnetogenetics) と勝手に名づけた。   そして、Nature 誌でその名前が採用された・・・わけではない。 たまたま同じだっただけである。   https://www.youtube.com/watch?v=Mq1mYifs5QE   あれから数年の間に、 磁気遺伝学の実現につながりそうな論文がちらほら出始めた。   そして、あの他愛の無い議論から約6年後、 Nature Neuroscience に 『Genetically targeted magnetic control of the nervous system』 という論文が発表された。   磁気遺伝学(Magnetogenetics)の 日の出を象徴するような研究である。   Optogenetics から Magnetogenetics への発展についてふと思ったのは、 研究者がある科学的好奇心を持つと、 その技術は5,6年で日の目を見るのではないかということだ。   もちろん、好奇心がつねに実りにつながるわけではない。 ただ、必然性のある技術はおそらく 5,6年で実現するのではないだろうか?   研究に取り組む大学生・大学院生・研究員の皆さん、 あなたの研究もこれからの科学を大きく変える、 必然性のあるものかもしれません。 応援しています。     出典:wallpaperswide.com    

日本最高峰・東京大学が贈る、アカデミック英語を伸ばす無料オンラインコース

  科学者の成功には、英語力が必要不可欠である。   実験に使用する機材や用品の取扱説明書は英語で書かれてあるし、自分の研究の方向性を決める論文は英語で書かれている。   自分の研究の結果を世の中に発信する場合も、英語で論文を執筆しなければならない。   学会に出席すると、海外の研究者と英語でコミュニケーションをとることになるので、リスニングとスピーキングの能力が必要となる。   サイエンティストの研究はとても時間がかかる作業で、毎日カタツムリがあくびをしながらノロノロ歩いているかのようなスピードでしか進まない。長期的なプロジェクトではあるものの、科学者たちには毎日やることが沢山あって、めまいがするような状態で研究を行っている。   そんな忙しい科学者たちがスキマ時間を使ってアカデミック英語を身に付けられるようにと、日本最高峰・東京大学が無料英語コースを開講している。   その名も、English Academia である。   対象は、 英語でのコミュニケーションに 苦手意識がある大学院生学術的な交流の輪を 国際的に広げたい大学院生研究者を目指す大学院生 となっているが、一般の方も登録すれば受講することが出来る(無料)。   現在、English Academiaには2つのコースが設けられている。   English Academia① アカデミックなコミュニケーションが交わされる研究室、学会、授業での基礎知識を学ぶことができる。 https://www.youtube.com/watch?v=TXqxp7GMZUw   English Academia② プレゼンテーションやディベート、メールや電話、就職面接など実践的かつ発展的な英語表現を学ぶことができる。 https://www.youtube.com/watch?v=JiA5RsQ5Mg8   コースを終わらせると、東京大学から修了証書がもらえる。日本最高峰・東京大学から単位を取得できた気分になれる。修了証明書をあなたの履歴書に中に書いておくというのも、決して悪い選択ではないはずだ。   出典:いつもの匠  

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  ぼくは、オーストラリアに永住する直前まで、世界最高峰レベルにある理化学研究所・脳科学総合研究センター(以下、理研BSI)でサイエンティストの仕事をしていた。ぼくが仕事をしていたころは、STAP細胞問題が起きる前だったので、比較的平安な状態で仕事をすることができた。   ぼくを含むほとんどの脳科学者は、心・精神といういうものが分子レベルで解明できるという仮説をもっている。この仮説を証明することはまだまだ先のことかもしれないが、いずれそうなるとほとんどの脳科学者は考えながら毎日の研究にいそしんでいる。   ぼくが理研で携わった研究は、3つの論文として成果を出した。   Genetic dissection of medial habenula-interpeduncular nucleus pathway function in mice. 論文はこちら。 Netrin-G/NGL complexes encode functional synaptic diversification. 論文はこちら。 Diversification of behavior and postsynaptic properties by...

異能vation、でケンミンSHOW

  「変な人」を政府が支援するプログラム異能vationを耳にしたことがある人は多いと思う。プログラムに関する詳しい内容は過去の記事「異能vation、に応募します」をどうぞ。   政府公認の「変な人」になるためには、1次選考(書類審査)と2次選考(プレゼン+Q&A)を通過しなければならない。異能vationが発足された2014年以来、これまでたくさんの人たちが応募し、1次選考と2次選考を通過してきた。   これまでの選考通過者とその内容はこちらをどうぞ。 ⇒2016年度(1次選考通過者、2次選考通過者) ⇒2015年度(1次選考通過者、2次選考通過者) ⇒2014年度(1次選考通過者、2次選考通過者)   アメリカには、シリコンバレーというイノベーションが起こりやすい地域がある。個人的に異能vationに選ばれやすい地域があるかどうかに興味があったので、勝手にデータを解析して推測してみた。都道府県の特性をあぶりだすケンミンSHOWと呼ばれる番組があるらしい(ぼくは観たことが無い)ので、そのタイトルをつかって、異能vation「ケンミンSHOW」をやってみることにした。   1次選考通過者、でケンミンSHOW   日本には47都道府県がある。これまで異能vationの1次選考に通過してきた人たちがどこにいるのかを調べてみて、住んでいる地域が異能vationを生み出す環境かどうかを考察してみる。まず、1次選考通過者が応募した時に住んでいた都道府県(←出身地ではない、と思う)を見てみよう。   これまで1次選考に通過した人の合計数は、112名。都道府県は47あるので、住んでいる地域が異能vationに影響しないのであれば、1都道府県当たり2.4人(112÷47=2.4)の1次選考通過者がいる計算になる。さて、実際のデータはどうか。   図1:都道府県別1次選考通過者の合計数   図1は、異能vationの1次選考通過した人の合計数を都道府県別に見ている。東京から通過者がたくさん出ていることが一目で分かる。このデータから、東京が異能vationに有利、ということにはならない。まず、総人口が違うからだ。人口が多ければ多いほど、異能vationの選考を通過する人の数は確率的に増えていく。   そこで、このデータを都道府県別総人口で割ってみるとどうなるだろうか?(都道府県の人口は、こちらのデータを参考にしている)   図2:都道府県別1次選考通過者の割合(100万人当たり)   図2は、各都道府県に住んでいる人(100万人)当たり何人の1次選考通過者がいるかを示している。ばらつきがある都道府県の総人口を考慮して再計算してみても、やはり東京の1次選考通過者の数は突出している。東京に住んでいる100万人が異能vationに応募すれば、3.2人が1次選考に通過した計算になる。   2次選考通過者、でケンミンSHOW   1次選考通過者のケンミンSHOWのデータを議論する前に、2次選考通過者のケンミンSHOWに移ってみよう。同じようなデータを示す。まずは、都道府県別2次選考通過者の合計数。   図3:都道府県別2次選考通過者の合計数   これまた、東京が断トツで多い。1次選考を勝ち抜いている人の数が多いので、これは驚くには値しない。それでは、人口比で見てみるとどうなるか?   図4:都道府県別2次選考通過者の割合(100万人当たり)   図4は、各都道府県に住んでいる人(100万人)当たり何人の2次選考通過者がいるかを示している。ばらつきがある都道府県の総人口を考慮して再計算してみても、やはり東京の2次選考通過者の数は突出している。東京に住んでいる100万人が異能vationに応募すれば、1.2人が2次選考に通過した計算になる。数字のゼロは、全ての1次選考者が2次選考に通過できなかったことを示している。   それでは、最後に1次選考通過者のうち何%が2次選考を通過したかを見てみよう。   図5:都道府県別1次選考者/2次選考通過者の割合(%)   図5は、都道府県別の1次選考者÷2次選考通過者の割合(%)を示している。100%は、1次選考通過者のすべてが2次選考を通過している。それに対して0%は、1次選考通過者のすべてが2次選考を落選していることを示している。   100%をたたき出している長野県、大分県、京都府、宮城県、茨城県の一次選考通過者の数はそれぞれ1人(茨城は2人)で母数の数が非常に少ないため、統計学的に意味のある議論をすることはできない。   それでは、母数が比較的多かった東京を見てみるとどうだろう?東京都から応募した1次選考通過者のうち、37.2%の人が2次選考に通過している。これまで行われてきた異能vationの1次選考通過者の総計は112名で2次通過者の数は34名であるため、平均すると約31%となる。東京の数値は、若干高いのかもしれない。(統計的検定は面倒なのでしません。興味があればご自分でどうぞ)   異能vationのケンミンSHOWの考察   これまで、都道府県という環境の違いが、異能vationの「変な人」たちの出現に影響を与えているかどうかを示すデータをまとめてみた。そのデータから考察できることをこれから議論してみようと思う。   まず、1次選考・2次選考ともに、東京都の異能vation選考通過率が高いことは示唆できる(図1~4)。東京都の高い通過率の原因がどこにあるかは分からないが、一般的に考えてみると、3つの可能性があると思う(別の可能性を否定するわけではありませんよ)。   可能性1:東京都は異能を生みやすい環境である 東京には様々な環境が用意されている。自然もあれば大都会という部分もある。日本人だけでなく異国の文化を持つ人と触れ合う機会も劇的に多い環境である。この環境の多様性が、異能vationに値するようなアイデアを生み出している可能性がある。それだけでなく、異能な人が東京の環境に魅かれて住み始める可能性もある。   可能性2:異能vationの意義を理解している人が多い 東京に住むだけで、総務省がやっている異能vationのプログラムのことを知る機会が多くなり、どのようなアイデアが求められているかを理解できている可能性がある。それに対し、異能vationの内容がよく知られていない県に住んでいる人は、異能vationを良く理解せずに「ただ」応募している可能性がある。異能vationの意義の理解度の違いが、人口比の通過者数に影響を与えているのかもしれない。   可能性3:異能vationのアイデアが目につきやすい 異能vationの選考員であるスーパーバイザーは東京で活動している人が多い。このことは、東京発のアイデアが過去に、スーパーバイザーの目に触れて脳裏に残っている可能性があるということだ。人は潜在的に親和性のあるものを選択することが分かっている(参考文献)。そのため、過去の知識が選考に影響を与える可能性を否定することはできない。ただ、異能vationの選考は、応募者の名前が伏せられた状態で行われるため、スーパーバイザーの知り合いだから優先的に通過することは理論上ない。それでも、応募者とスーパーバイザーが知り合いで、応募者のアイデアがスーパーバイザーにとって親和性の高いものであれば、そのアイデアが選考通過する確率は高くなるかもしれない。この可能性を調べるには、スーパーバイザーが選考以前にそのアイデアを知っていたかをアンケートで確かめればいい。   異能vationの通過者がいない都道府県   これまで、異能vationの通過者を輩出している都道府県に注目してきた。最後に、通過者が全くいない都道府県がどこなのかを見て終わりにしたいと思う。異能vationの1次選考通過者がひとりもいない都道府県は、つぎの24か所である。 青森県 山形県 福島県 栃木県 群馬県 新潟県 富山県 福井県 山梨県 岐阜県 静岡県 三重県 和歌山県 鳥取県 島根県 岡山県 山口県 徳島県 愛媛県 高知県 佐賀県 長崎県 熊本県 沖縄県   異能vationがこれからも行われれば、すべての都道府県から通過者が出てくることは予想される。しかし、万が一、選考通過者がでてこない都道府県があるとしたら、そこにはとんでもなく貴重な知見が隠されている可能性がある。異能vationが起こらない環境が分かれば、異能vationを起こせる環境を作為的に作れるかもしれない。そんなことも考えながら、異能vationの動向を注意深く見守っていきたい。   出典:まとめNAVER    
ごとうひろみち
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『高校中退⇒豪州で医者』をいつも読んでいただき誠にありがとうございます。著者・ごとうひろみちに興味を持ってくれたあなたのために、詳しい自己紹介を←ここでしていますので、どうぞご覧ください。

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異能vation、の伊藤穰一さんが面白い

  変な人を日本政府がサポートするプログラム「異能vation」の2次面接の戦略と戦術を考えている。   記事「異能vation、の2次面接の練習を始めます」で触れたが、もしぼくの「破壊的な挑戦」の申請書が1次選考を通過すると、2次面接で3分間の面接・プレゼンを求められる(かもしれない)。面接・プレゼンを楽しむためにTED Talksやスティーブ・ジョブズ氏関連の書籍を参考にしながら、自分のプレゼンを組み立てている。   プレゼンの練習に疲れたので、何か別のことをしようと思い、近所のジュンク堂に行くことにした。家を出て上を見上げると、真っ青な湖面に白色の積乱雲が漂っている。こんな日は、この歌が自然に頭に流れてくる。   https://www.youtube.com/watch?v=PQXMU1A8CjI   書店に行く目的は、異能vationの方向性を決めているプログラムアドバイザーが日頃どんなことを考えているかを理解するためである。プログラムアドバイザーが異能vationの具体的な方向性に言及している書籍は無い(と思う)。しかし、プログラムアドバイザーがどんな思想を持って活動しているのかは著作を通して知ることができる。総務省はこの思想に魅力を感じてプログラムアドバイザーに選んでいるはずなので、プログラムアドバイザーの思想を知れば、異能vationの選考条件が自然に浮かんでくる(とぼくは青空を目で聞きながら夢想している)。   伊藤穰一(じょういち)さんの紹介   プログラムアドバイザーのリストに最初に来ている人物は、伊藤穰一(じょういち)(愛称はJoi)さんである。伊藤穰一さんのことはTEDを通じて存在を知っていたが、どんな思想・経歴をお持ちなのかぼくは全く知らなかった。   https://www.youtube.com/watch?v=LN6Vn-aqgFs   伊藤さんの経歴をWikipediaで調べてみると、おもわず笑ってしまった。     大学中退の学歴で、MITのメディアラボ所長になるって!現在は、博士号も取り、現実的な処世術としてMIT教授にもなっている(その時の話は、彼のブログ記事「教授になります」が面白い)(追記:現在、伊藤さんはジェフリー・エプスタイン関係の事件が原因でMITのメディアラボ所長を退職されています)   経歴の面白味は、それだけじゃないです。伊藤さんは、過去に六本木でナイトクラブを経営したり、DJだったり、IT会社を複数起業していたり、大企業の取締役をしていたり、赤ちゃん企業にスタートアップ投資するエンジェル投資家の顔も持っています。かと思えば、スキューバー・ダイビングの先生であったり、著名人を写真に収める写真家であったりもします(そのほかにも突っ込みどころが満載なのでWikipediaとその脚注・外部リンクの情報を読んでみてください。面白いに尽きます)   https://www.youtube.com/watch?v=Fbqib311QgA   伊藤穰一さんって、変な人でしょ?異能vationの最終選考者の竹内さんが、伊藤さんを「Joi = 神」と表現している理由がなんとなくわかったような気がします。   UCアーバイン校で人類学教授をしている伊藤瑞子さん(穰一さんの妹)との対談を聞いていると、穰一さんの異能ぶりを家族の視点から知ることもできます。   https://www.youtube.com/watch?v=P0CxCR9Uj60   伊藤穰一(じょういち)さんの書籍   伊藤穰一さんにHookedされてしまったぼくは、ジュンク堂におかれている彼の書籍をすべて買って読んでみた。           そのなかでも、異能vationの面接に役立ちそうな切り口を与えてくれたが、著書『9プリンシプルズ』である。書籍の内容は学術的であるため、ターゲット読者はおそらく知識人であると考えられるが、メッセージはシンプルである。書籍に書かれているメッセージとは、これからのネット時代においてイノベーションを起こしながら生き残るには9つのマインドセットが必要であるということだ。   1.権威より創発 2.プッシュよりプル 3.地図よりコンパス 4.安全よりリスク 5.従うより不服従 6.理論より実践 ...

加藤将太の次世代起業家育成セミナーを受ける前に知っておきたい13のこと

  加藤将太との出会い   ぼくは自分が叶えたい夢を実現するために、ビジネスを学ぶことを決意した(ぼくの夢はこんな夢)。お客さんを集めて、物を売った経験もないぼくは、つぎの3条件を満たすオンラインコースを探していた。 ずぶの素人でも始められる 自分の時間・ペースで学習できる 実績のある(つまり生徒が成功している)人が教えている   胡散臭いものばかりが氾濫するネット上を、ぼくは血眼になってビジネスの先生を探した。探すだけで数か月の時間が過ぎた。その時間で学んだことは、「手軽に」「これだけ」などのキーワードでビジネスを教えている人は信じられないということだった。 なぜなら、そこに、人生の荒波にもまれても生き伸びることができる人生哲学が感じられないからだ。どちらかと言えば、時代の隙間につけ入って、規制ができる前に稼ぎましょう、という半犯罪行為ともとらえられることを教えている。そんなことをやっていては、一時的に稼ぐことができたとしても、時間が立てば、収入はゼロになる。 生きていくために、「時代の隙間につけ入り、規制ができる前に稼ぐ」を繰り返すのも一つの人生哲学かもしれないが。でも、ぼくは自分の夢をかなえるために、手を変え品を変えるつもりはなく、どんな時代でもしっかりと立っていられるビジネスを学びたいと考えていた。その選択をしなければ、ぼくのビジネスの消費者にメリットを長期間にわたって与え続けられないからだ。 ネットでビジネスを教えている人の中で唯一、しっかりとした哲学を感じられたのが、加藤将太さんである。彼の人生哲学に同意するかどうかに関わらず、哲学に基づいて戦略を持った加藤さんに、ビジネスの教えを乞うことを考えることは自然なことだった。   加藤将太は3つの条件を満たしているのか?   人生哲学があることを感じたぼくは、次に自分自身に課した3つの条件を考えた。 ずぶの素人でも始められる 自分の時間・ペースで学習できる 実績のある(つまり生徒が成功している)人が教えている   (1)ずぶの素人でも始められるのか?   物を売ったことが無い、ビジネスのずぶの素人でも始められるのかどうかについて。答えを先に言うと、「ずぶの素人でも始められる」ということだ。その証拠は、ビジネスに関する知識がゼロであるぼくが、路頭に迷うことなく、ビジネスを学び続けられているという事実である。それだけではない。ぼくよりもずっと若い学生が、ビジネスの知識・経験ゼロの状態から学習を続けている。 「学習を続けている」という部分が大事である。なぜなら、誰だって「始めることはできる」からだ。NBA選手になるために練習を始めることは誰にでもできる。始めるだけなら、ぼくだってできる。でも、そのための練習を続けることは並大抵の人生哲学と戦略が無ければ、不可能である。加藤将太はそれを与えてくれる。   (2)自分の時間・ペースで学習できるのか?   答えは、「自分の時間・ペースで学習できる」である。これを実現しているのが、オンラインコースという形態である。ネットにアクセスすることができれば、自分が学習できる時間や場所から、ネット上のセミナーを閲覧したり、提供されている文書を読むことができるからだ。大学の講義のように、決められた時間に行かなければ学べないということが無いので、自分の生活にあったペースで学習を進めることができる。   (3)加藤将太の生徒は成功しているのか?   答えは、「加藤将太の生徒は成功している」である。加藤さんのページに掲載されている生徒さんは成功例の一部ではあるが、年商数億円を稼いでいる生徒もいる。その他にも、年商数千万の生徒さんがゴロゴロいる。 年商だけで成功は語れないが、ずぶの素人が自分の好きなことをビジネスにしてお金を稼いでいることを考えれば、「加藤将太の生徒は成功している」と言っていいだろう。   ここまでは、ぼくが加藤将太のセミナーを選んだ理由を書いてきたが、つぎに、加藤将太のを受けるかどうか迷っている人が本当に知りたい情報をここで話そうと思う。それは、セミナーを実際に受けている人が感じている、「良いところ」である。   良いところ   まずは、加藤さんの次世代起業家育成セミナーの良いところを紹介していこう。   (4)マインドの重要性を認識している   加藤さんのは、巷に氾濫する、小手先の技術を教えてお金を回収する「テクニック系」のビジネスコースではない。それよりも、ビジネスに必要なマインドを重要視している。 加藤さんのビジネスコースで感心したところは、セミナー受講者の「ビジネスマインド測定試験」がある点だ。この数値自体にどれだけの信頼性・再現性があるのかはまだ実証されていないものの、マインドを数値化しながらビジネスを教えている人は、加藤さん以外に誰もいない。 (学習を続けてもこのマインド数値が上がらない人には、全額返済してもらって学習をやめることができる。裏を返せば、加藤さんが「あなたはビジネスのマインドが身に付いていないから絶対失敗します。だから、お金はいらないので、セミナーにはまだ投資しないでください」という足きりをしているのだ。加藤さんの真剣さがうかがえる)   (5)学習者の挫折ポイントを知っている   加藤さんには多くの生徒さんがいる。そして、セミナーを受けた生徒さんの中から、成功する起業家と失敗する起業家がいることに気づいている。加藤さんは「なぜ同じことを学んでいるのに、挫折する人がいるのか?」ということを深く考えて、「挫折ポイント」なるものを明らかにしている。 この「挫折ポイント」はだれでも経験するものであるが、加藤さんが優れているところは、その挫折ポイントを回避・解決する方法を提供している点である。しかも、この挫折ポイントは、ビジネスだけでなく、人が新しいことを始めるの挫折ポイントでもある。その回避・解決法をしっているだけでも、あなたはビジネスだけでなくやりたいことに挫折しなくなるというメリットがある。 すべての挫折ポイントにはここで触れないが、だれでも思いつくものは「モチベーションの維持」である。何かを張り切って始めても、途中でモチベーションが下がってしまい、ゴール前にやめてしまうということ、あなたも経験があるのではないしょうか?(ぼくの人生は、そればかりです) 加藤さんは、このモチベーションを維持するための仕掛けをいくつも用意している。これまたすべての仕掛けを説明していたのでは、加藤さんの方も商売あがったりなので、ひとつの仕掛けを教えようと思う。その仕掛けとは、他の学習者の進歩状況がネット上で分かるというものだ。となりで一緒に頑張っている人の存在は、あなたのモチベーションを大きく高めてくれるものなのだ。一緒に頑張ってくれる人がいれば、わたし・ぼくも頑張れるのになぁ・・・と感じている人は多いはずである。   (6)コンテンツの量が多く、質も(おそらく)高い   次世代起業家育成セミナーで提供されているすべての動画の時間を計算してみると・・・約300時間である(追加コンテンツで増える可能性あり)。1日1時間を毎日続けても、動画を見終わるのに約300日かかるということである。動画だけではない。動画の説明をしている文書などを読むと、学習時間はさらに増える。ぼくのようなビジネスの素人が学習をしているということは、動画や文書を何度も見返す必要があるので、最低でも600時間の学習が必要になる。これはとんでもないコンテンツの量である。 次世代起業家育成セミナーの質に関して、(おそらく)高い、と書いたのには理由がある。それは、ぼく自身がずぶの素人でビジネスの知識も経験もないため、加藤さんのコンテンツの質を他のコンテンツと比較できないからである。 しかし、(おそらく)低いではなく、(おそらく)高い、と書いたのにもきちんとした理由がある。ぼくが次世代起業家育成セミナーの学習を進めるにつれて、「そういう考え方があるのか」と感心させられるだけでなく、「それを自分のビジネスに取り入れてみたい」と衝動に駆らせるアイデアがたくさん提供されているからである。 これは、とても大事な点である。加藤さんのセミナーを受けている人は、ビジネスで成功したい人である。つまり、加藤さんのセミナーでアイデアを発見し、自分のビジネスに生かせないか?と自問しているはずである。「自分のビジネスを成功させるアイデア」が次から次に生まれてくる事実を考慮すると、加藤さんのセミナーは質が高いと表現するに値すると思う。   (7)ウェブ試験がある   どんな学習でもそうだが、自分がどれだけ理解しているのかというフィードバックが無いと挫折をする。このフィードバックはできるだけ、客観的なもの、つまり数値で評価することが好ましい。 加藤さんの次世代起業家育成セミナーには、あなたの学び度合いを数値で評価してくれる「ウェブ試験」がある。ビジネス素人の受講者は分かると思うが、このウェブ試験は難しい。ビジネスを知っている人がどれぐらいの点数が取れるか分からないが、ぼく(ピッカピッカのビジネス素人)が最初にウェブ試験を受けたときの成績は、30点である。それも、セミナー動画を一通り真剣に見て、内容を理解したと思った後に受けたのにもかかわらずである。(加藤さんのコンテンツはホンモノだ、とぼくが燃え始めたのは言うまでもない) その後、加藤さんが学習者に身につけてほしい知識が分かってくると、だんだん点数が上がってくる。そうすると、何が起こるか?それまでなんとなく眺めていた、世の中のビジネスの仕組みが目に見えてくるではないか!それも、成功しているビジネスと失敗しているビジネスの原因の多くが、このビジネスの仕組みに違いがあるということがわかるようになる。   (8)常に進化している   加藤さんの次世代起業家育成セミナーでぼくがとても素晴らしいと思う点は、コンテンツが常に進化しているところである。先述した「挫折ポイント」を回避する仕掛けも、続々追加されている。 おそらくだが、加藤さんの中には理想的なコンテンツの形があるのだと思う。しかし、加藤さんは、学習者からのフィードバックを加味することで、自分の理想だけでなく、学習者にとっての理想的なコンテンツを実現しようとしている。 加藤さんが成長しようとしているのに、学習者が歩みを止めていたのでは、じぶんのビジネスをなかなか成功させることができないことは明らかである。加藤さんと共に成長できるのが、このセミナーの素晴らしいところである。   ここまでは、加藤将太のセミナーの「良いところ」を書いてきたが、つぎに、加藤将太のを受けるかどうか迷っている人が本当に知りたい情報をさらに話そうと思う。それは、セミナーを実際に受けている人が感じている、「改善できるところ」である。読み続けるには、広告の下の次の数字③をクリックしてください。   改善できるところ   加藤さんの次世代起業家育成セミナーの良いところを述べてきたが、彼のコンテンツも改善できるところがある。そのいくつかを紹介していこう。   (9)動画が編集・洗練されていない   次世代起業家育成セミナーの動画は、文字通りセミナーの動画である。加藤さんは、ホワイトボードに板書しながら、セミナーを進めていく。たしかに、実際のセミナーの臨場感を味わえるだけでなく、加藤さん自身の思考の流れを学ぶことができるので悪くはない。しかし、セミナー動画が一寸の編集もされていない(訂正追記を除く)ため、無駄な空白時間が多い。 一度動画を見ただけで内容が理解できる物であれば、これでもいいのかもしれないが、加藤さんの動画は内容が濃い。とくにぼくのようなビジネスの素人は一度視聴しただけでは理解できない。動画を繰り返し視聴し学ぶ必要がある。これはつまり、繰り返して学習する人にとっては、無駄な空白時間も繰り返されるということである。学習・理解にかかる時間を最短にするためにも、セミナー動画を編集・洗練させるべきである。特に加藤さんは時短をセールスポイントにしているので、ことさらである。   (10)「ん?」となることがある   次世代起業家育成セミナーを視聴していて、総時間の0.1%ぐらい「ん?」となり、分からなくなることがある。これには、ふたつの原因がある。 ひとつ目の「ん?」の原因は、加藤さんが説明している内容を理解するための前提知識が、視聴者に足りないこと。つまり、次世代起業家育成セミナーの内容をすべて理解するには、やはり少しの知識が必要なのである。幸い、視聴者の前提知識を必要とするケースは、加藤さんが脱線しているときに多く見られるので、あなたの学習の大きな障害になることはない。 ふたつ目の「ん?」の原因は、加藤さんの疲労である。加藤さんのセミナーは、一度に長時間行われたものが多いため、講師の加藤さん本人が疲れてしまい、頭が回らなくなり話の内容が「?」となることがある。これは、人間である以上仕方のない事ではある。それでも、セミナーの99.9%は論理的に話されている。 加藤さんのセミナーは総じて、初心者でも分かるように作られており、「ん?」が学びの障害になることはない。   (11)じぶんが学びたいこと以外も学習する   ぼくはインターネットビジネスを学びたいと思い、加藤さんのセミナーを受け始めた。しかし、世の中にはインターネットビジネスだけがビジネスではない。たとえば、物販や美容師など、インターネットだけでは完結しないビジネスもある。 次世代起業家育成セミナーはオンライン(Online)だけでなく、オフライン(Offline)のビジネスも教えている。そのため、ぼくのようにインターネットでビジネスをしたい人には、オフラインのビジネスを学ぶことは少々遠回りに感じられることがある。それでも、オフラインのビジネス知識が、自分のオンラインのビジネスに生かせることもあるので、時間の無駄ではないだろう。   (12)ウェブ試験で高得点を取るためには、記憶が良くなければならない。   先述したウェブ試験だが、この試験で高得点を取るには記憶が良くなければならない。ウェブ試験は選択問題(MCQ)だが、設問の内容だけを読んで、正しい答えに辿りつけないことが多くある。その場合、正しい答えにたどり着くためにセミナー動画の内容を覚えておかなければならない。セミナー動画が長時間なので、その内容を記憶しておくことはとても困難なことである。理想的には、設問の情報だけで正しい答えを導き出せる問題が出題されるウェブ試験である。   (13)それなりの投資が必要である   加藤さんの次世代起業家育成セミナーのすべてのコンテンツにアクセスするには、それなりにお金の投資が必要となる。正直、手軽に出せるような値段ではない。   しかし、成功にはお金を投資しなければならない。なぜなら、お金で成功までの時間を買うことが大事だからである。現代は、時代が変化するスピードがとても速い。これだと思ったビジネスをゆっくり作り上げていたのでは、他の競争者に出し抜かれるだけでなく、そのビジネス分野がすたれてしまう可能性もある。お金の投資は、「ビジネスを立ち上げるまでに必要な時間」を買うことができる大切な行動である。 値段だけで、自分の夢であるビジネスを諦めてはいけない。そのことを、たとえ話で理解してもらおうと思う。 もし、あなたの手元に、ハーバード大学からの無条件入学許可書が届いたとします。あなたはハーバード大学に入学しますか? ハーバード大学は、アメリカにある世界的トップクラスの大学です。そんな大学を卒業したあとのメリットを思い描いてみてください。ハーバード大学卒のあなたが、就職面接で有望視されることは想像にかたくありません。また、大学時代に出会った同級生は卒業後も、仕事や生活の面であなたに大きなプラスとなるでしょう。 でも待ってください。ハーバード大学の授業料は高いです。年間約400万円です。あなたは値段が高いというだけでハーバード大学入学を断念しますか?おそらくほとんどの人は、ハーバード大学に行くメリットが大きいと判断し、どうにかしてお金を工面することを考えると思います。 加藤さんのセミナーも同じようなものだと思ってください(☚年間400万円、みたいな莫大な出資ではありませんのでご安心ください)。すべてのコンテンツを学習しようとすると、値段は安くありませんが、セミナーを受けることで手に入る将来のメリットを考えるとその値段に見合うだけのコンテンツを提供しているとぼくは考えています。   結論   結局、加藤将太の次世代起業家セミナーは買いなのか? ぼくの個人的な考えは、もしあなたが次の13のチェックリストに7つ(つまり半分)以上の丸印(つまりYESと答えたら)を入れたとしたら、買いだと思う。   番号 チェックリスト YESは〇を入れる。 1 わたしはビジネスの知識・経験が無い 2 自分のペースでビジネスを学びたい 3 実績のある人からビジネスを学びたい 4 ビジネスに必要なマインドとスキルを学びたい 5 挫折をしたくない 6 良質かつ豊富なコンテンツから学びたい 7 じぶんが進歩しているか確認したい 8 成長していきたい 9 すこしの時間のロスを受け入れることができる 10 完ぺきではないことを受け入れられる 11 自分以外のビジネスを知ることも大事である 12 記憶力はいい方だ 13 成功には投資は必要だ 14 仮想通貨に興味がある     7つ以上〇がついた人は、まず加藤さんがやっているキャンペーンナーの案内を読んでみましょう。凄いプレゼントももらえるキャンペーンもやっています(⇒プレゼントを釣りにしたく無かったので、記事では一切触れませんでした)   次世代起業家育成セミナーの入口はこちら↓↓↓  

【世紀の一戦】ごとうひろみち 対 Atsueigo

  えー、巷では名須川天心対フロイドメイウェザーの世紀の一戦がもっぱらの話題です。英語の世界も負けてられん、と【世紀の一戦】ごとうひろみち 対 Atsueigo を(一方的に)実現させました。それでは、前置きを含めてどうぞ。   ☆★☆★☆★☆★   オーストラリアの医学部を卒業した後、日本に一時帰国し、総務省の異能vationのイベントに参加したり、Urdocアプリの創始者と対談したり、日本の医学生に臨床英語のセミナーを開いたり、東大で先生をしている友人にサインをもらったり、1日5~8時間ぐらい東京の町を当てもなく歩いたりした。   オーストラリアにとんぼ返りする直前にAtsueigoさんの東京トークライブに参加してきた。今回の記事では、トークライブでのAtsueigoさんの印象や、Atsueigoさんがこれから挑戦しなければならない問題を提起していく。記事の流れはこうなっている。   Atsueigoとは誰なのか? ごとうひろみちとは誰なのか? Atsueigoのトークライブと彼の英語力 Atsueigoに挑戦状を叩きつける 挑戦状の先にあるもの   まずは、自己紹介から。Atsueigoさんを知らない方のために、彼のことを簡単に紹介しておく。   Atsueigoとは誰なのか? 以下、Atsueigoページより抜粋。   ...

オーストラリアの医学部に進もうかと考えている日本の女子高生からの悩みに、ごとうひろみちが答えてみた

  ぼくのブログには、オーストラリアで医者になりたいというコメントがたくさん寄せられます。そのほとんどは、具体的なプランが無いなど、どうやって返信をしていいのか分からないものが多いです。 そんな中、オーストラリアの医学部に行くことを真剣に考えている日本の女子高生からお便りをいただきました。丁度、深夜勤務明けのお休みの日にお便りをいただいたこともあり、ぼくも真剣にコメントを返してみました。 以下、高校生からの文章を太字にして、パラグラフごとにぼくなりの返事をしています。   こんにちは、初めまして。 ⇒初めまして。   今回は大学進学について悩んでいたところ、このサイトと出会い、ぜひ助言をいただきたくこの文面を書いています。拙い文章力で申し訳ありませんが、しばらくお付き合いください。 ⇒この時点ですでに文章力の高さを感じます。   私は広島在住の18歳で、将来の夢は小さな頃から医師になること、「人の命を救うこと」でした。昨年高校を卒業し、高校では日本の文部科学省規定の学習ではなくIBディプロマを取得しました。英語でBiologyやChemistryなど、様々な科目を学習してきた私でしたが、自分の英語に日本人の中では話せる方であったとしても、nativeと戦っていけるほどの自信はなかったので、そのまま日本の大学(subject requirementの関係で一校のみ)を受験しました。しかしscoreがrequirementに及ばず不合格に。医師の道を諦めるという選択肢はなかったので、IB生では異例の浪人を決意し、IBの最終試験の再受験のための勉強(自宅にて)とセンター試験のための勉強を一から(予備校にて)並行して行い、無事IB scoreはrequirementを越え、今年はセンター試験の点数も持っていたため、昨年受験した大学を含め三校受験しました。一週間ほど前に開示された結果は全校不合格でした。 ⇒IBディプロマというものがあるんですね。知りませんでした。まずは、IBディプロマ修了おめでとうございます。大学受験は残念でしたが、前に進んでいる(行動している)ので全く問題ありません。今は胸が痛いかもしれませんが、数年後にはこの経験があったからこそ「自分」のアイデンティティが確立されたと思えるようになります。   合否発表前より、全て不合格だった場合にはどうするかを考えており、以下の2つが家族の中でも濃厚な線でした: 1. ハンガリー医科大学時事務局を通じてハンガリー国立大学医学部を受験し、進学。卒業後は日本の医師国家試験を受験(卒業と同時に受験資格は得られる)し日本で医師として働く。 ⇒ハンガリー医科大学事情は詳しく知らないのですが、確か留学生の留年率が50%だったような気がします。つまり、毎年、半分の同級生が留年するというとても大変な道のりです。このことを考えると、日本で浪人をして日本の医学部に行くほうが時間的・金銭的にベターかも、という可能性も見えてきます。 追記:留年率は66%でした。過去記事を参照。   2. オーストラリアの大学に進学し(昨年の段階で合格はもらっていたため)、学士をとった上で帰国、日本の国立大学医学部へ学士編入し、日本で医師として働く。元来私は日本で医師になることを目標にしていたので、このどちらかを考えていました。しかし、高校の先輩で今オーストラリア・ブリスベンで看護師として働く方と話す機会があり、とても生き生きと自分の夢に向かって走っている彼女の話を聞くと、この先輩のようになりたい、オーストラリアに進学したいという気持ちが強くなりました。 ⇒オーストラリアの大学合格おめでとうございます。パチパチ!素晴らしいです。オーストラリアで学士を取った後、日本の医学部に編入する選択肢も現実的です。おそらくですが、オーストラリアで学士を取ると、そのままオーストラリアの医学部(大学院コース)に進みたくなるかもしれません。これも、選択肢の中に入れておいてください。   両親も私が医師になる夢はずっと応援してくれているので、日本での進学の道がほとんど閉ざされてしまった今、オーストラリアへの進学を前向きに考えてくれています。 ⇒両親が応援してくれるのは、すごくプラスです。ぼくは、誰からも応援されることなく医学部受験をしたので、両親が応援してくれたら、もっと高い点数を取ることができたかもしれません。   ただ、master courseの学費の高さや、(学費を安くするための)永住権取得の難しさ、そしてオーストラリアで日本人が医師になることの現実性など、本格的に考えれば考えるほど、実際に医師として働けるなど夢のまた夢のように思えてしまっています。 ⇒学費の高さは、とても重要なポイントです。最近では、クラウドファンディングなどで学費を捻出する強者もいるようですが、ほとんどの人は高い学費が払うことができずに医学部に行くことを断念します。ぼくもその例にもれず、医学部を3度受験し3回合格したにもかかわらず、永住権が無かったために2回入学を辞退しています。ここをどうクリアするかは、経済事情によりますので、ご両親とよく議論されることをお勧めします。オーストラリアで日本人が医師になることの夢のまた夢と表現されていますが、オーストラリアで働く日本人医師はちらほらいます。例が少ないために、「無理なんだ」と思い込んでいるだけだと思いますよ。前例が無ければ自分が最初の例になればいいだけのことです。   一番の夢が「人の命を救うこと」である以上、医師になれる確率が高い道、という考えで進学先を決めるとすると、上記のようにハンガリー -> 日本、もしくは学士編入が良いのでは、という考えが両親の中では強いようです(医師として働けるようになるまでの年月も踏まえて)。 ⇒日本で医師になることを前提にハンガリーへ留学する人が多いことは認知しています。詳しいことは知らないのですが、ハンガリーの医学部には日本の医師国家試験の勉強もしている医学生が周りにいるらしいです。この点において、オーストラリアよりもハンガリーのほうが有利かもしれません。というのも、オーストラリアの医学部には日本人の医学生はゼロですし(いるのかなぁ?)、周りに日本の医師国家試験の勉強する人はいません。アメリカのUSMLEを受験する人は少ないですが存在します。   私の一番の希望は、オーストラリアでbachelorをとり、その後永住権をとった上でmasterに進む、という道ですが、masterへの進学が叶いそうにない(永住権を取れそうにない)場合は、bachelorだけでもオーストラリアで取得し、そこからハンガリー/日本の医学部へ進学/編入したいと考えています。*bachelorに関してはメルボルン大学またはUQのbachelor of...