クリスティーナに昼飯を誘われて断る理由もなかったが、ぼくは本当に福岡に帰るバスがいつ出発するのか分からなかった。

コインロッカーに預けておいた荷物に入れておいたバスの予定表を見てみると、17時05分出発と書いている。これなら、昼食は問題ない。

クリスティーナは、律儀にぼくにありがとうメールを書いてきていた。ぼくは「明日大丈夫だよ。」という返事をした。

本当は、福岡に帰る前に宮島をぶらりと観光しようと思っていたのだが、旅で知り合う人と行動を共にするのも旅の面白さだろうと思い、ぼくは予定変更をすることにした。

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出典:国内観光スポット

明日の予定が決まったぼくは、平和記念公園で野宿することにした。喫茶店ドバイ―のお父さんが「広島市内の川の底には、たくさんの仏さんがある」という話を思い出し、平和記念公園で野宿したら、幽霊に会えるかもしれないと思ったからだ。

幽霊をバカにしているわけではなく、幽霊がいるのなら、老化と共に朽ち果てていくぼくの脳が正常に働かなくなる前に、ぜひとも見てみたいと思っているからだ。心霊体験に似たこと経験したことはあるが、いまだに幽霊を見たことはない。

ぼくの心霊体験(?)は↓↓書籍に書いている

残念ながら、幽霊は出なかった。ただ、夜にライトアップされた原爆ドームは、オレンジ色の照明を浴び、火事を連想させる色を帯び、誰もいない公園で野宿するぼくにおどろおどろしい雰囲気を提供してくれた。

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出典:Naver

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ごとうひろみち
『高校中退⇒豪州で医者』をいつも読んでいただき誠にありがとうございます。著者・ごとうひろみちに興味を持ってくれたあなたのために、詳しい自己紹介を←ここでしていますので、どうぞご覧ください。

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